実は合う! 鮭、しょうが焼き、いり卵…。「和」を取り入れたサンドイッチ!【作ってみた】

食・料理

公開日:2017/3/1

 サンドイッチというと、洋風の味付けと組み合わせることが多い。しかし実は、和の食材も組み合わせ次第で相性が良くなる。納豆や海苔、明太子がパンとよく合うことを考えれば、パンも意外と無限大の可能性を秘めていることが分かる。

『プレミアムな和サンド』(ムラヨシマサユキ/文化出版局)は、そういった“和テイストのサンドイッチ”だけを集めたレシピ本。手軽に食べられるサンドイッチに和をプラスすることで、日本人ならどこかほっとする、より馴染み深いものになる。では、具体的に一体どういったものが合うのか。本書を見ながら実際に作って食べてみた。

■「鮭のからしじょうゆあえ+クレソンのサンドイッチ」(P.8~P.9)

 まずは、「鮭のからしじょうゆあえ+クレソンのサンドイッチ」。下処理をした鮭を沸騰しない程度のお湯で茹でて火を通し、練りがらしと醤油を合わせた調味用のたれに絡める。バターを塗った食パンに茹でたクレソン、鮭を挟めば完成。

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 茹でたことでふっくらと仕上がった鮭にピリッとくるからし醤油、クレソンの風味が合わさって食パンとよく合い、和風なのにサンドイッチとして完成した味に仕上がっている。和食好きにはたまらない味だ……!

■「豚肉のしょうが焼き+水菜とししとうのサンドイッチ」(P.34、P.36)

 続いて、「豚肉のしょうが焼き+水菜とししとうのサンドイッチ」。しょうが焼き用の豚肉に塩と片栗粉をまぶして焼く。同時にししとうも焼いておく。ししとうを取り出したら、生姜、醤油、はちみつ、酒、水を合わせた調味液を加えて手早く絡める。あとは、バターを塗った食パンに切った水菜、ししとう、しょうが焼きを挟めば出来上がり。

 パンにしょうが焼きを挟む発想はなかったが、水菜のシャキシャキ感と爽やかさがパンとしょうが焼きをうまく取り持ってくれている。片栗粉を加えていることで水分が出ることもなく、最後まで美味しく食べられた。

■「いり卵+のりのつくだ煮のサンドイッチ」(P.51、P.53)

 最後は、「いり卵+のりのつくだ煮のサンドイッチ」。卵を溶き、醤油、酒、塩を加えて混ぜながらフライパンで炒り、いり卵を作る。食パンにバターを塗り、いり卵と海苔の佃煮を挟めば完成!

 海苔の佃煮のねっとり感が加わり、思ったより卵がこぼれにくく食べやすかった。味も、シンプルな味付けの卵と佃煮の濃いめの味が合わさることで程よくなり、バターが仲介役となって食パンとも相性がいい。少ない材料でさっと作れるので、軽く何か食べたい時に便利そうだ。

 どの和サンドも、和風の味付けなのに違和感がなく、食パンとの組み合わせならではの美味しさを生み出していた。『プレミアムな和サンド』には、他にも「こんな組み合わせありなんだ!」と感動するようなレシピがたくさん掲載されている。サンドイッチの常識を捨てて様々な食材を挟んでみると、きっと新しい食べ方がたくさん見つかる。

文=月乃雫