筍、スナップえんどう…旬をぎゅっと!詰め込んだ季節感満載の春弁当レシピ!【作ってみた】

食・料理

更新日:2017/3/3

『春夏秋冬、ぎゅっと詰めて 旬弁当』(中川たま/日本文芸社)

 春一番も吹いて、お花見や行楽などお弁当を持っておでかけしたくなる季節がやってきました。そんなとき、さらに季節感を味わえるお弁当があったら、より素晴らしいひとときになることでしょう。『春夏秋冬、ぎゅっと詰めて 旬弁当』(中川たま/日本文芸社)は、そんな特別な日や、毎日のお弁当にも、旬の食材を使った四季のめぐみたっぷりの滋味あふれるおかずレシピが詰まっています。ついマンネリや、栄養が偏りがちなお弁当が、旬の食材を使うことによって、旨味も増し、お財布にもやさしい。お弁当を通して季節の移り変わりが作り手にも、食べる側にも日々実感でき、お弁当作りも楽しくなりそうです。季節を先取り、春の旬弁当を作ってみました。春の旬の食材は彩り鮮やかで、歯ごたえある食感が体を春へと目覚めさせてくれそうです。

これぞ旬! 香ばしい、焼き筍ご飯(p.18)


 春の旬といえば、筍。時季ともなればご近所さんなどから頂く機会はあっても、ちょっと手間がかかりそうと及び腰だったのですが、ここでは筍の水煮の方法も指南されています。そしてこの水煮を素に、さまざまなバリエーションの筍のおかずを紹介。焼き筍ご飯は、筍を焼くひと手間を加えることで、えぐみが消え、筍の風味がアップ。だしや薄口醤油のやさしい味のなかにも筍の香ばしさがほのかに漂います。レシピ通り鍋で炊くと、おこげもまた美味しく、ひと味ちがう筍ご飯に。木の芽も散らせば、よりいっそう季節感も増します。

みずみずしい旬の組み合わせ、筍とわかめの梅和え(P.19)


 筍レシピから2品目、こちらも旬のわかめを使い、筍、梅干し、薄口醤油少々と和えればできあがり。梅干しのピンク色も桜や桃を想わせ春らしい。梅干しやわかめが筍ご飯にも相性が良さそうなので隣合わせにしてみました。梅干しとわかめの塩分で、余計な調味料いらずであっさりなのにご飯にもぴったり。

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はち切れんばかりのボリューム感! スナップえんどうの豚肉巻き(P.26)


 アスパラやインゲンは定番ですが、春らしくスナップえんどうで。塩コショウした豚バラ薄切り肉に、塩ゆでしておいたスナップえんどうをたっぷり3個、ぐるぐると巻いて焼きます。それはもう丸々としていて、見た目にもボリューム満点なのですが、スナップえんどうが豚肉にも負けないほどのパンチが効いていて、シャキシャキ感と濃い甘み、満足の食べごたえでした。

春らしく、愛らしい、スナップえんどうとゆで卵のサラダ(P.26)


 やはりお弁当に卵が入っていると子供も大人もなんだか嬉しいのではないでしょうか。そこにスナップえんどうを加え、マヨネーズと粒マスタードを和えたサラダは、黄色と黄緑が鮮やか。スナップえんどうの豆も可愛らしく、プチプチした食感がなんともポップ。ハッピーな春を味覚と視覚で表現したような、スナップえんどうの魅力全開とも言える一品です。スナップえんどうを塩ゆでする際は、みずみずしい食感と鮮やかな緑色を損なわないように、1分ほどでさっと。

箸休めでは済まない!? にんじんのナムル(P.37)


 箸休めと彩りにもう一品とチョイスした、にんじんのナムル。冬を越えた新にんじんは、やわらかく、みずみずしいので、千切りも細くし過ぎず、ゆで過ぎないようにさっと湯通し。しょうが、白ごま、ごま油、醤油で仕上げます。あっさりと上品な味ですが、ほかのおかずにあいまって、いい塩梅。栄養豊富なにんじんがモリモリ食べられる、箸休めにはとどまらない一品となりました。ぜひ常備菜にもおすすめです。

完成!


文=早川いづみ