「節約ゼロ」で毎月3万円貯まるコツ「お金を貯めること」と「お金を節約すること」は全く別!

暮らし

公開日:2017/3/10

『「節約ゼロ」で毎月3万円貯まる! 貯金ドリル』(角田和将/総合法令出版)

「お金を貯める」というと「まずは節約しなくては」と考える人が世の中には多い。しかし、ただ節約するだけではお金は貯まらない。出ていくお金を減らすだけでは貯める方に回せるお金ができないからだ。それならどうすればお金を貯めることができるのだろうか? ドリル形式で貯金のコツを学ぶことができる『「節約ゼロ」で毎月3万円貯まる! 貯金ドリル』(角田和将/総合法令出版)を取り上げる。

貯められる体質にならなければお金は貯まらない

 「お金を貯めること」と「お金を節約すること」は全く別の話なのだが、なぜか頭の中ではイコールで結ばれている人が多い。だから、「毎月3万円貯める」というと、なぜかその言葉が頭の中で「毎月3万円節約する」と変換されてしまい、「さあどうやって節約しよう」ということになってしまう。これは家計の中から余ったお金を貯金するというイメージがあるからだろう。しかし、確実にお金を貯めるためには、貯められる体質にならなければダメだ。手元にあるお金を使ってしまう体質のままだと、節約して手元にあるお金を増やしても意味がない。

節約ではなく支出を減らす思考

「節約をするのではなく、支出を減らすように考えるのだ」というと、どちらも同じなのでは? と感じる人がいるかもしれない。しかしこの両者、実はかなりニュアンスの違う話なのだ。節約するという場合、これまでよりも使う量を減らす、食べる量を減らすという形になるため、始めるとかなり我慢を強いられている感覚になるはずだ。だから、窮屈な感じがするし長続きしない。それに対して、支出を減らすという場合は、同じものを買うならどっちを選んだ方が得なのか、同じことをする場合どうしたら損をせずに済むのかという考え方になる。買えるものがほぼ同じだったり、余分におまけがついてきたりするため、我慢を強いられている感覚もない。辛い思いをしなくても出ていくお金を減らすことができるのだ。しかも、そうした考え方が身につくと、手元にあるお金を余分なことに使うことが無くなる。だから、体質改善が済み無駄遣いが無くなれば、無理をしなくてもお金が貯まるようになる。

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貯めるなら現金よりもクレジットカード

 堅実な家計管理というと現金決済が良いと思いがちだが、貯めることを考えるとクレジットカード決済の方がおすすめなのだ。家計管理が楽になり、現状も把握しやすいからだ。しかも、万が一のときも保険が利くし、紛失したときには引き落としを止めれば済む。ただし、枚数はできるだけ少なく、用途によって使い分けるとしても3枚以内に絞ることが大事で、もちろん、リボ払いやキャッシングなどの利用はしないのが前提だ。銀行もネットバンキングがいいという。無駄な手数料や利子は払わないことが基本だ。

時間を奪われない副業がおすすめ

 本業の収入を増やそうと思ってもそう簡単には増えないし、増えたとしても限界がある。だから、貯金のためにアルバイトなどをしてお金を稼ごうと考える人も少なくない。しかし、本業と副業の両方に自分の時間を使ってしまったのでは働きづめになり生活に余裕が無くなってしまう。だから、もし貯金のために副業をするのであれば、できるだけ自分の時間を奪われないものを選んだ方がいい。例えば、FX、株式投資といった金融投資や不動産投資、ネットオークションやアフィリエイトなどネット系副業は、準備段階ではまとまった時間が必要だが、慣れれば副業に必要な時間はかなり短くできる。時は金なり。時間も無駄にしないことがお金を貯める近道になる。

 この本の後半部分では、簡単な経済用語や経済ニュース、日経平均などについても解説がされている。世の中の経済の流れや基本的な経済の知識がないままでは、やはりお金は貯まらない。衝動買いを防ぐ財布の使い方や、お金が貯まりやすい買い物の仕方などについてもレクチャーされているから、なかなか貯金できずに困っているという人は参考にしてみるとよいだろう。

文=大石みずき