「上田瞳」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ

公開日:2017/3/14

上田瞳

 編集部が注目する声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第155回となる今回は、「ワールドトリガー」の氷見亜季役、「ウマ娘 プリティーダービー」のゴールドシップ役などを演じる上田瞳さんです。

――京都出身で大学にも行かれていますが、声優を志したきっかけは?

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上田:大学在学中はヨット部に所属していたんですけど、毎週末に泊まり込みで合宿に行くほど徹底していたので、続けることでたくさん得るものはあるだろうけど、トータルの人生を考えたときにそれでいいのかなって思いまして。私はヨット部に入る前は声優になりたかったはずだと。学生のうちにチャレンジしなかったら大人になってからもチャレンジできないなと思って、以前から興味を持っていた声優を目指すことにしました。

――もともと声優に憧れがあったんですね。

上田:その職業を意識しはじめたのは中2のときです。たとえば、事務所(青二プロダクション)の先輩の中井和哉さんは、「ONE PIECE」のゾロとかアニメの声優のイメージが強かったんですけど、あるときナレーションをされているのを聞いて、声優ってナレーションも歌もラジオもなんでもできるんだったら、私は欲張りだから声優になろう!と。それに、背が高いのがコンプレックスなんですけど、アニメでは小動物や幼女も演じられるじゃないですか(笑)。

――それまでに観ていたアニメは?

上田:小さい頃から観ていたのは、「幽遊白書」「ベイブレード」「ポケモン」とか、少年向けのアニメが多かったです。少年ジャンプのアニメは観てました。元バスケ部で、「SLAM DUNK」は引退してからドはまりしました。

――バスケ部を引退してから?

上田:バスケ部だった頃、背が高いのでスタメンでセンターをやらせてもらってたんですけど、自分はただ背が高いだけってわかってたんですよ。それで悩んでいたら、友だちが「SLAM DUNK」のセリフで励ましてくれたんです。魚住が田岡監督から「でかいだけ、それも立派な才能だ」って言われたセリフで。そのときはわからなかったんですけど、アニメを初めて観たときに気づいて、いいアニメだなと思いました。

――青二塾から青二プロダクションに所属されて、初めての声の仕事は?

上田:役名のある仕事は「ワールドトリガー」の氷見亜季役です。私、声優になったらやりたい目標がいくつかあって、そのひとつが「ワールドトリガー」に出ることだったんですよ。葦原大介先生の作品が以前から好きで、ジャンプを読んでいるときに「ワールドトリガー」の連載が始まって、この作品は絶対アニメ化するから、そのときに自分は出るんだ!って。でも、アニメ化が決まったのがけっこう早くて。間に合わなかった…って思っていたら、アニメが続いてくれて(笑)。

――「ワールドトリガー」は約1年半、続いた作品です。

上田:“人工音声”で参加させていただけると連絡をいただいたときは本当に嬉しくて号泣してしまいました。その後に氷見亜季ちゃん役をいただいたときも号泣しましたが(笑)。嬉しすぎて、ファンの方に混じってスマホのケースを買いに行ったくらい(笑)。今も使ってるんですけど、氷見亜季ちゃんのキャラ名が入っていて、今思えば2個買っておけば良かったなって。

――そこまで好きだと、アフレコで自制するのが大変そうですね(笑)。

上田:そこは仕事なので、スンッとしてました(笑)。

――声優になってすぐに目標が達成されたわけですね。

上田:じつは目標は4つあったんです。あとの3つは、初めてのRPGですごく好きなテイルズシリーズの操作キャラになることと、私に華やかなお仕事をやらせていただけるか分からないけど、歌が好きなので1回でもいいからキャラソンを歌うこと、最後には、バラエティ番組のナレーションをできたらいいなと。匠の方々がひしめいているジャンルなので最終目標にしてるんですけど。

――バラエティ番組は、たとえばどんな?

上田:勢いのあるナレーションが楽しいので、たとえばスポーツ番組とか。私が初めてナレーションを読ませていただいた「サッカーアース」で「ネイマールのスゴ技10連発」というコーナーがあったんですけど、映像と自分の気持ちが合わさってすごく楽しかったので。

――キャラソンといえば、「ウマ娘 プリティーダービー」で目標が達成しましたね。上田さんが演じているゴールドシップ役はどんな女の子ですか?

上田:ゴールドシップっていう強くて気分屋の競走馬を擬人化した女の子で、けっこうはちゃめちゃというか…。オーディションのときからいろんなタイプのセリフがあって、役をいただいてからもまた違うタイプのセリフがあって、変幻自在なイメージです(笑)。

――声をあてるのが大変そうですね。

上田:強い馬っていうのは前提にあるので、そこはブレないように心がけてます。

――元の馬に興味を持つようなことも?

上田:ありますね。ゴールドシップは最近引退したばっかりの馬で、変顔で知られているみたいです。ふだんはキュルンとした可愛い目なんですけど、走るときは変な顔になったりとか(笑)。走る気分じゃないから…ってあんまり走らなかったり、最初は出遅れても途中で巻き返して1位になったりして、すごく人気があるみたいです。

――「ウマ娘 プリティーダービー STARTING GATE 03」に収録されるゴールドシップのソロ曲「Goal To My SHIP」はどんな曲ですか?

上田:すごく元気でアイドルっぽい曲だと思います。ふだんはけっこうドスの効いた歌声で、昭和歌謡とか男性ボーカルの曲をよく歌うんですけど、この曲は全体的に愛らしいので、可愛くなるように歌いました。

――仕上がりも気になりますが、ふだん歌っているドスの効いた歌というのは…?

上田:中森明菜さんの曲とか、アニソンだと最近カラオケで歌うのが「マクロスΔ」のワルキューレが歌う「破滅の純情」っていう曲。自分が出しやすい高さなので、声を張りたいときに楽しく歌ってます。でも、私は知っている曲が浅く広くなので、他の誰かにその人に合いそうな曲を歌ってもらうこともあります。「もしよかったらこの曲聞いて、今度歌って!」って(笑)。

――曲をリクエストする感じ?

上田:その人が歌っているその曲が聴きたいなって勝手に妄想して。本当に練習して歌ってくれる子もいます(笑)。

――声優の友だちとカラオケに行くこともありますか?

上田:「ウマ娘」で一緒にCDを出すダイワスカーレット役の木村千咲さんとは行ったことがあって。もし千咲ちゃんだったら…本人にも話したんですけど、千咲ちゃんってきれいで澄んだ声なので、ギャップを狙ってかっこいい曲を歌ってほしいですね。

――3月18日にはリリースイベントもあります。どんなことを楽しみたい?

上田:「Goal To My SHIP」は合いの手が多くて、最後にはコールラッシュもあるので、よかったら会場のみなさんと盛り上がれたらと思ってます!

――パーソナルなことも伺います。特技にある「餅つきの臼取り」というのが気になってしまって(笑)。

上田:餅つきで杵をつく人ではなく、ひっくり返す人のことです。毎年12月30日に母方の親戚関係が集まって餅をつくんですよ。生まれたときからそれが続いていて、母も小さい頃からやっていたみたいで。私も小さいときは餅を丸めるだけだったんですけど、途中からひっくり返してみることになって。最初は父が杵をつく人だったんですけど、怖かったですね。信用できなくて(笑)。

――出身地の京都、いいところですね。地元の好きなところはありますか?

上田:すごく住みやすいと思います! 私の住んでいたところには遊ぶところもあったし、服屋さんもあるし、観光地もあってご飯も美味しいし。特にラーメンが美味しいです。京都っておばんざいのイメージが強いと思いますけど、それは家庭料理なので、お肉とかラーメンがおすすめです。ラーメン通りもありますし。それと、京都には美女も多くて目の保養になります♪

――休日の過ごし方を教えてください!

上田:アニメを見たり、面白そうなテレビ番組を観たり、暇な人がいてくれたらカラオケにつきあってもらったり…。ありがたいことに、地元のほうから仕事の研修などで東京に来た友だちが連絡をくれて、その人と会ったりもします。私は声優になってから2年間、本当に人とのご縁でお仕事させていただいているので、そういう友だちとの関わりも大事にしたいなと思ってます。

――これから目指したい声優像は?

上田:私は特徴的な声ではないと思うので、いろんな作品やキャラクターに出会ってお芝居を磨きたいですし、なかなか自身に自信が持てないんですけど、きちんと自信を持って役を演じられることを目指したいです。それと、戦うアニメに出たいです!! 「ワールドトリガー」の氷見亜季ちゃんはオペレーターだったので(笑)。

――最後に、読者へのメッセージをどうぞ。

上田:ここまで読んでくださってありがとうございました。いろんなお話をさせていただきましたが、みなさんがビビッとくる話題がひとつでもあったら嬉しいです。これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!

【声優図鑑】上田瞳さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

上田瞳

上田瞳(青二プロダクション)

◆撮影協力
BC WORLD STUDIO

取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト