生きたい神父と死にたい吸血鬼を描いた『ブラッディ+メアリー』完結にファンからは悲しみの声続々「本当に好きな物語だった。悲しい…」

マンガ

公開日:2017/3/25

 吸血鬼と神父の運命を題材にした人気マンガ『ブラッディ+メアリー』が2017年3月25日(土)発売の10巻で完結を迎えた(電子版も同日配信)。熱いファンを抱えていた同作だけに、「完結おめでとうございます! …だけどやっぱり寂しいよ(TT)」といった声が続出している。

 作者のサマミヤアカザは、これまでボーイズラブ小説の挿絵やファンタジー漫画を数多く手がけてきた漫画家。代表作としては、転校生が全寮制の神学校で行われている階級ゲームに巻き込まれていく『鳥籠シンドローム』や、貧乏な国の王子が姉の嫁入り資金捻出のために王太子暗殺を引き受ける借金返済ファンタジー『王子はただいま出稼ぎ中』などがある。「男同士の嫉妬や恋人同士の触れ合いがたまらん!」「繊細な絵に心奪われます」と多くのファンを生み出した。

 そして2013年11月から「月刊ASUKA」で連載をスタートしたのが『ブラッディ+メアリー』。物語は、死にたいけど死ねない吸血鬼のメアリーが、自分を殺せる“マリアの血”を体に宿すエクソシストのマリアを探し当てるところから始まる。ようやく死ねると喜んだメアリーだが、実は人違いだったことが判明。ただ、マリアの血を受け継いでいることは確かなようで、メアリーはマリアに自分を殺してくれるように懇願。一方、多くの吸血鬼から命を狙われているマリアは、願いを聞く代わりに自分を吸血鬼の脅威から守ってほしいと交換条件を持ちかける。

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 連載がスタートするとファンからは「狂いのないデッサンと美しいキャラクターに見惚れてしまう」「マリアとメアリーはマジで目の保養。ずっと眺めてられるわ」「サマミヤ先生の柔らかいタッチが好きすぎて辛い」と絶賛の声が続出。またストーリーにおいても「コミカルなシーンとミステリーに満ちた展開が楽しい!」「ギャグがツボを刺激してくる」など評価する声が。

 物語はその後、父親を吸血鬼によって殺されたマリアが犯人の記憶を取り戻していき、それがメアリーの中に潜むもう1人の“メアリー”だったと判明し… と展開。もう1人の“メアリー”が誕生した経緯や、メアリーが自分の起こした罪に苛まれる様子が描かれる内容に、「話が進むほどにどんどん面白くなってくる」「父親殺しの真相、メアリーの過去に徐々に光が当てられていく構成は圧巻!」とファンの心を揺さぶった。

 そして遂に完結となるコミックス10巻では、同作でメアリーの本来の願い「死ぬこと」に決着がつくことになる。ここで注目したいのは、マリアの中でメアリーの存在がいつしか大きくなっているという点。死ぬことでしか解放されないメアリーをどう救うかが見どころだ。ファンからは「早く読みたい、けど読んだら終わっちゃうから読みたくない~!」「本当に好きな物語だった。悲しい…」「夢中にさせてくれて有難う(泣)最後までしっかり見届けます」「こんな素敵な世界観の物語、もう2度と会えない気がする」と別れを惜しむ声が続々。

 作者のサマミヤは、「月刊ASUKA」での連載が一足早く完結を迎えたことについてTwitterで「皆様のおかげで無事に終わらせることができました!」と挨拶。コメントと共に着物を纏って微笑むメアリーとマリアのイラストを公開し、最後にファンを喜ばせた。

 果たしてメアリーの願いは叶えられるのか、マリアはメアリーへの気持ちにどう決着をつけるのか。心して2人の運命を見届けよう。