「誤字」が命取りに… 『毎日新聞』ベテラン校閲が明かす、致命的なミスを起こさない文章のコツとは?

ビジネス

2017/3/30

 より正確に、より伝わる文章が書けるコツを紹介する『毎日新聞・校閲グループのミスがなくなるすごい文章術』が、2017年3月25日(土)に発売された。

 同書の著者は「毎日新聞」のベテラン校閲の岩佐義樹。同氏が、メールや手紙、企画書、履歴書、ブログ、ツイッター、試験などで致命的な文章の間違いを起こさないために、「正しく、伝わりやすい文章」が書けるようになる方法を紹介している。

突然ですが、私は校閲記者として、毎日新聞社の採用試験で作文の採点を何度か受け持ったことがあります。マスコミ志望者は、作文の練習を重ねているのでしょう。(中略)内容に優劣が見いだせないとき、判定の決め手になるのは何でしょう。校閲記者としての判断基準は、誤字脱字など、不適切な言葉遣いがあるかないかです。内容がいかによくても、誤字が一つでもあれば確実に減点対象になります。つまり、誤字のあるなしが、その人の将来を左右すると言っても過言ではありません。「文字を大切にしないと、文字に報復される―序に代えて」より

 

■繰り返される「たり」のミス
【NG】テレビを見たり、音楽を聞きました。
【OK】テレビを見たり、音楽を聞いたりしました。
「~たり」は複数の内容を並べるときに使う言葉なので繰り返すのが適切! また、単純な判断で「たり」を不適切なところに挿入してしまわないように注意しよう。

■貯金は「◯◯崩す」
【NG】貯金を切り崩す
【OK】貯金を取り崩す
「切り崩す」とは、①切り取って形を壊す②相手側の団結を乱してその力を弱める、という意味。生活困窮者にとって、預貯金を引き出すことは生活の切り詰めを意味するが、日本語本来の意味から「取り崩す」と表すのが適切。

 

 このほかにも、「違和感がある文の直し方」「分かりやすいテンの打ち方」「凡ミスをどう防ぐ?」「恥ずかしい敬語の間違い」など、仕事やプライベートに役立つ実用的なコツも掲載。以下4つの間違い文「前倒すことはやむ得ない」「自信なさげに例を上げる」「高齢な人がすごい多い」「一番最初にご利用できます」のどこが誤りなのかも文法的にわかりやすく解説している。

 些細なミスをなくしたい人は、今すぐにでも役立つ「ミスがなくなる文章術」を参考にしてみてはいかがだろうか?

 

岩佐義樹(いわさ・よしき)
毎日新聞社用語委員会用語幹事。1963年、広島県生まれ。1987年、毎日新聞社に校閲記者として入社。2008年から毎日新聞月曜朝刊に『週刊漢字 読めますか?』を連載するとともに、毎日新聞・校閲グループが運営するウェブサイト「毎日ことば」でも、漢字の読みを問うクイズを出題中。同サイトや毎日新聞で言葉に関するコラムを随時掲載。また、2011年から、毎日新聞・校閲グループのTwitter(@mainichi_kotoba)を開始。新聞記事の制作過程における、実際に校閲記者が入れた赤字(誤り)の解説も人気。

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