ボウルに詰めてひっくり返すだけ! 簡単&オシャレなドームケーキ【作ってみた!】

食・料理

公開日:2017/5/7

ボウルでかんたん 心ときめくドームケーキ: 特別な日にいっしょに食べたい、贈りたい』(福田淳子/誠文堂新光社)

 オシャレなケーキを作る、というのは、調理の技術とは別に器用さやセンスが求められる。しかも時間をかけるとクリームがだれてしまったり、「思ってたのと違う……」という出来にがっかりする結果となったりすることもしばしば。

 そんな、デコレーションに自信がない人にもチャレンジしてほしいのが、『ボウルでかんたん 心ときめくドームケーキ: 特別な日にいっしょに食べたい、贈りたい』(福田淳子/誠文堂新光社)。本書は、ボウルの形を利用して半球状のドームケーキを作ろう、という本。まるでお店で売られているような見た目のケーキは、見ているだけで幸せな気持ちになる。また、「春と夏」「秋と冬」と季節で分かれているので、旬のフルーツを使ったレシピを探しやすいのも魅力。

 早速、筆者も挑戦してみた。今回は「春と夏」の中から2種類チョイスした。

advertisement

■「オレンジとババロア」(P.14~P.15)


 まずは、「オレンジとババロア」に挑戦。

〈スポンジケーキ〉
 ボウルに卵と砂糖を入れ、湯煎しながらハンドミキサーで泡立てる。牛乳を加え、薄力粉をふるい入れてゴムベラで切るように混ぜ、バターを加えてさらに混ぜる。型に入れ、気泡を抜いて170度に予熱したオーブンで20~25分ほど焼く。しっかり冷まし、安定してから4枚にスライスしておく。

〈ババロア〉
 卵黄と砂糖をすり混ぜ、温めた牛乳、ゼラチンを加えて火にかけ、ゼラチンを溶かす。氷水でとろみがつくまで冷やしたら、泡立てた生クリームを加えて混ぜ合わせる。

〈組み合わせる〉
 ボウルにラップを敷き、スポンジケーキ、ババロア、皮をむいて水分を拭き取ったオレンジの順に載せる。これを3回繰り返し、最後にスポンジケーキでふたをして、ラップをして逆さにし、2時間~半日冷蔵庫で休ませる。ボウルとラップを外し、生クリームを塗ってオレンジのシロップ煮、ピスタチオを飾り付ければ完成。


 しっとりふわふわのスポンジと、ねっとり爽やかなオレンジのババロアの2種類が楽しめる、可愛いケーキがあっという間に完成。形はボウルに頼るので、デコレーションの難しい技術は全く必要ない。オレンジの甘酸っぱさとたっぷりの生クリームで程よい甘さになり、甘いものがあまり得意でなくても食べやすい味。

■「桜と白あんといちご」(P.20~P.21)


 2つめは、ちょっと和風な「桜と白あんといちご」。

〈桜の葉、花〉
 水にさらして塩抜きし、スポンジケーキに混ぜ込む分の桜の花を刻む。桜の葉は半分に切る。

〈スポンジケーキ〉
「オレンジとババロア」のスポンジケーキの過程で、牛乳を加える時に桜の花も加える。

〈組み合わせる〉
 ボウルにラップを敷き、スポンジケーキ、生クリーム、いちご、スポンジケーキ、白あん、スポンジケーキの順に載せる。最後にもう一度生クリーム、いちごを載せ、スポンジケーキでふたをしてラップをして逆さにし、2時間~半日冷蔵庫で休ませる。ボウルとラップを外し、生クリームを塗って桜の花、桜の葉を飾り付ければ完成。


 生クリームと白あんの甘さにいちごの酸味が心地いい、和菓子を思わせるようなケーキ。桜の花と葉の塩漬けのしょっぱさと香りがアクセントになっている。まさにこの季節にぴったりのケーキだ。

 ドーム型のケーキは難易度高そうだと今まで敬遠していたのだが、作ってみると驚くくらい綺麗にドーム型になる。コツは、しっかり詰め込んで、ちゃんと冷蔵庫で長時間休ませること。

 この『ボウルでかんたん 心ときめくドームケーキ: 特別な日にいっしょに食べたい、贈りたい』には、他にも「ほうじ茶ラズベリー」や「パンプキンモンブラン」などアイデアの詰まった美しいドームケーキがたくさん掲載されている。

 ボウルに入れてから加熱することはないので、ボウルはガラスでもプラスチックでも何でもOK。自分用に作るなら、お椀など小さな器を使って作るのもあり。一度覚えてしまえばいろんなケーキに応用できるので、好きなフルーツをたくさん使ってオリジナルのドームケーキを作ってみては?

文=月乃雫