ウイスキーと小説がコラボ! 角田光代×朝井リョウ お酒をめぐる対談

文芸・カルチャー

2017/5/11

 楽しみ方で、“ウイスキーって、おもしろい”を味わうことのできる「ブラックニッカ」。今、対象商品のポイントを集めて応募すると、人気作家二人のオリジナル小説が必ず読めるお楽しみが! ウイスキーをテーマに、二人はどんな想いで物語を紡いでいったのだろう。

(左)角田光代さん(右)朝井リョウさん

◆コラボレーション小説あらすじ
『蜜柑ひとつぶん外れて』(全5話)朝井リョウ
“二十代の女の子なんだから。少しずつ勉強していこうな”。就職を機に上京した真央を、ちょっと敷居の高い店に連れて行ってはいろんなルールを教えてくれる城野さん。こんな人が彼氏になってくれたら――でも……。

『その一夜』(全5話)角田光代
何か足りないような焦りと不安を持つOL、離婚したばかりの女性、長年勤めた会社を辞めた男――人々が偶然手にしたのは“ウイスキーレシピコンテスト”のチラシ。レシピを考えるなかで想いが巡っていく“一夜”とは――。

朝井 父親がウイスキー好きで、その姿を見ながら僕は育ってきたんです。そんなことから、年齢を重ねた人が飲むお酒というイメージが強かった。今年、僕は28歳になるんですけど、同年代でウイスキーを好んで飲んでいる人は周りでも少数派で。どこか敷居の高い印象があるんでしょうね。

角田 私はその逆で。ウイスキーは1本買えば1週間は飲むことができてリーズナブルだし、いろんな料理に合う気軽さがある。そして今回、気付いたのは、意外と料理に使えるということだったんです。

朝井 角田さんの書かれた『その一夜』には、ウイスキーを使った美味しそうな料理がたくさん出てきますね。しかもいろんな国の料理が。もともと作られていたんですか?

角田 執筆のために、いろいろ試してみたんです。するとシチューみたいなものにも、和風のものにもよく合うし、料理酒より味が深くなる。砂糖は黒糖がすごく合うんですよ。

朝井 どれもこれも美味しそう!

角田 作っている間、すごく幸せでしたね。ウイスキーはそういう楽しみ方もあると思いました。でもね、私がまず考えたのは、朝井さんの小説と重なることがないように、ということ。ウイスキーを軸に物語を書くと重なってしまいそうだったから。朝井さん、料理は書かないだろうなって(笑)。

朝井 まさに、その通りです(笑)。

角田 そして私はウイスキーを含む酒に、ものすごく助けられて生きてきたので。お礼の気持ちを込めて、“酒が人生を助けるんだ”という信念でこの小説を書きました。

朝井 それは連作短編の形を取られた5話すべてに通底していますよね。登場人物たちは、性別も、年齢も、立っている人生の場面もそれぞれだけど、みんなお酒に助けられている。

角田 もう感謝の気持ちで。

朝井 人生のどんな場面で、角田さんはお酒に助けられてきたんですか?

角田 朝井さんくらいの年の頃、小説が批評されて書けなくなった時期があったんです。

朝井 純文学は批評が厳しいですからね。

角田 そして書くのをやめてしまった。午後2時にはスーパーに行き、料理の材料を揃え、ウイスキーを1本買って、4時頃から料理始め、6時から晩餐。3ヵ月くらい、そんな生活をしていました。

朝井 けっこう長い期間ですね。

角田 プールの底のような時期でした。でも、その底を“とんっ”と突けたんでしょうね。“もういいや、書いても”と浮きあがることができたんです。

【この対談の続きはダ・ヴィンチ6月号でお楽しみください!】

取材・文=河村道子 写真=冨永智子

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【プロフィール】
かくた・みつよ●1967年、神奈川県生まれ。90年『幸福な遊戯』で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。2005年『対岸の彼女』で直木賞、07年『八日目の蟬』で中央公論文芸賞、12年『紙の月』で柴田錬三郎賞ほか、多くの文学賞を受賞。著書に『なんでわざわざ中年体育』『わたしの容れもの』他多数。

あさい・りょう●1989年、岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ天竜文学賞、13年『何者』で直木賞、14年『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞を受賞。最新刊は6月発売予定のエッセイ集『風と共にゆとりぬ』(文藝春秋)。