人と犬の切なくも温かい感動の実話―セラピー犬・りっぴさんが天国へ旅立つまでの4012日間

暮らし

公開日:2017/5/13

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 1匹のセラピー犬と人が織りなすハンカチ必須の感動実話を収録した『りっぴさんと過ごした4012日』が、2017年4月26日(水)に発売された。

 現代では、犬は大切な家族の一員としてそれぞれの家庭であたたかく迎えられており、人間と犬との関係は深いものとなっている。これまで犬は、狩猟犬や盲導犬といった人間の活動をサポートする役割を担ってきたが、近年ではセラピー犬のように、人間の精神的ケアを担う犬の活躍もめずらしくない。

 同書には、著者の体験した出来事をもとに、セラピー犬と人との交流が描かれている。ラブラドールレトリバー・りっぴさんがグループホームにやってきてから天国へ旅立つまでの4012日間の様子を収録。りっぴさんは、年をとって体が自由に動かなくなってからも、入居者やスタッフのために懸命に働こうとしたという。

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<目次>
はじめに
第1章 問題だらけのグループホームにやってきたセラピー犬
―運命的な出会い
第2章 閉ざされた人の心をやさしく開く
―りっぴさんのセラピーで明るくなるホーム
第3章 献身的なりっぴさんの姿に揺さぶられる心
―ホームの人々に互いを思いやる気持ちが芽生えていく
第4章 突然りっぴさんを襲った病
―懸命に生きようとする命を守るために
第5章 「生きる」とは
―限界まで命を燃やしたりっぴさんが最期に残したメッセージ

 最後まで命を燃やし続けたりっぴさんの姿から、「いのち」や「やさしさ」などを考えさせられる同書。命の尊さ、懸命に生きることの大切さを改めて感じられるだろう。

加藤恵美子(かとう・えみこ)
リリーズ株式会社代表取締役社長。1947年、山形県生まれ。1969年、山形県立高等保健看護学院を卒業後、聖隷浜松病院で看護師として勤務。1971年、聖隷学園高等学校に移り、医療の現場で活躍する一方、看護科の教師として教壇に立つ。勤務先の病院で訪問看護をスタートしたのをきっかけに、高齢者の生活サポートのニーズを感じ、2000年に独立。訪問介護サービスをスタートする。当初は病院勤務時代の患者が利用者の中心だったが、紹介などで徐々に増加。2002年に訪問看護ステーション曳馬(現・有玉)、2004年にはグループホーム「グレイス有玉」、2009年に有料老人ホーム謝老夢を設立し、業務の幅を広げる。独立当初から入居者のメンタルケアのためにアニマルセラピーの必要性を感じており、2004年、グレイス有玉のオープンを機にラブラドールレトリバーのりっぴさんをセラピー犬として迎え入れる。

※掲載内容は変更になる場合があります。