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作家活動40周年 田中芳樹の人気作をコミカライズ! 兵力差は「桶狭間の戦い」以上! 7万超の天竺軍を8200人で打ち破った文官の冒険ロマン譚

『天竺熱風録(1巻)』(伊藤勢:画/白泉社)

 織田信長が2000人程度の軍勢で、2万人を超える今川軍の本陣を強襲し、今川義元を討ち取った「桶狭間の戦い」。圧倒的な兵力差を前にしての勝利は、合戦から500年近くが経った今でも語り継がれている。

 だが、『銀河英雄伝説』や『アルスラーン戦記』などで知られる田中芳樹先生の人気小説をコミカライズした『天竺熱風録(1巻)』(伊藤勢:画/白泉社)で描かれる、摩伽陀(マガダ)国の内乱の兵力差はもっと凄い。

 舞台は、7世紀半ばの唐や天竺(インド)。摩伽陀国の兵力は7万。それに対する唐、泥婆羅(ネパール)、吐蕃(チベット)の連合軍は8200。そして、その連合軍を率いて7万の敵軍を打ち破った王玄策(おうげんさく)は、軍事を任務とする武官ではなく文官だったのだ!


 『天竺熱風録』は、そんな王玄策を主人公にしたマンガなのだが、王玄策はその戦い以外の経歴も凄い。彼は『西遊記』でおなじみの玄奘三蔵法師と同時代人なのだが、王玄策は生涯のうちに中国と天竺(インド)を3回(一説では4回)も往復したとも言われているのだ。

 そんな型破りな男が主人公の作品なので、マンガは先の戦への序章となる第1巻の時点で、テンションがすでにフルスロットル!


 天竺へと向かう途中、ヒマラヤ山脈で仲間が谷底に転落しても、王玄策は垂直に近い崖を走って駆け下りて救出をしてしまう。摩伽陀国で仲間を殺され囚われの身となっても、「今日の恥を報い殺された者達の仇をうってやる!」と決死の覚悟で脱出を目指す……。伊藤勢の重厚かつ迫力に富んだ筆致も物語にマッチしており、ストーリーにグイグイと引き込まれていく。


 “熱風”とタイトルにあるように、熱いテンションが続き、血湧き肉躍る物語の展開が予感される『天竺熱風録』。田中芳樹ファンはもちろんのこと、三国志や戦国時代周辺の歴史漫画が好きな人は要チェックの作品だ。

文=古澤誠一郎



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