顔を見ればその人の9割わかる!?「輪郭」から分かる性格と傾向

暮らし

2017/5/26

『顔を見れば9割わかる』(及川尚輔/アスコム)

 人は見た目が9割だという。いつかのベストセラーのタイトルでもあるが、聞けば思わず納得してしまうのも事実だ。実際、アメリカの心理学者による「メラビアンの法則」によれば、第一印象として、人が見た目から受ける印象は55%ともっとも高く、続いて、声から受ける印象が38%、会話の内容から受ける印象が7%とする研究結果もある。

 見た目といえば、それぞれの髪形や服装などのいわゆる“身なり”も思い浮かぶ。しかし、いちばん目立つのは「顔」だ。表から見た体形は洋服の選び方ひとつでカバーできそうなものだが、どんな場面でもマスクやサングラスで覆い隠すのは難しく、どうしても相手から見られてしまう部分でもある。

 そんな人それぞれの顔について、顔相学の見地から傾向などを読み解く一冊が『顔を見れば9割わかる』(及川尚輔/アスコム)だ。著者は、10万人以上の顔を分析してきた「人間スキャナー」と称されるメイクアップアーティスト。表情やしぐさは「いくらでもウソをつける」一方、人の顔は「心の履歴書」としてそれぞれの生き様や人生を映し出すという。

◎短所と長所は表裏一体……脳の働きは「顔」に出る

 アメリカの第16代大統領リンカーンも、人の顔を気にする一人だった。閣僚人事の際に「男は40歳を超えたら自分の顔に責任を持たなければいけない」として、側近の反論にも耳を傾けず、人事に役立てていたという。

 この逸話が真実だったかはさておき、学問的には、人の顔からそれぞれの傾向などを読み解く「人相科学(パーソノロジー)」と呼ばれる分野がある。人の顔を作るのは「思考」と「感情」と「行動」であるとするこの分野では、脳の働きと顔の状態は関連するといわれる。例えば、ストレスにより「肌が荒れる」といった症状は、まさにその一例だ。

 本書はこの人相科学にもとづいた本なのだが、誤解を避けるためにひとつ、著者はけっして顔で差別しようとしているわけではない。人はそれぞれ「誰でも短所と長所はポジとネガの関係」という著者は、顔からそれぞれの性格などを分析したあとに「どう対処するかは自分次第」と語る。

 日常生活ではつい“この人とは気が合いそう”とか“ちょっとこの人苦手……”といった思いもつきまとうが、顔から人それぞれの本質を見抜けるようになれば、コミュニケーションのストレスも改善できるというわけだ。

◎真っ先に見るべき人それぞれの「輪郭」を5パターンに分類

 では実際、誰かと向き合ったときに何を参考にすべきか。著者は第一に「輪郭」を挙げる。遺伝の影響も大きい部分ではあるが、顔の中ではもっとも印象操作がしづらいパーツであるため、それぞれの生まれ持った性質やパーソナリティが如実に表れるからだという。

 以下は、著者の分類する5パターンの輪郭とそれぞれの傾向だ。

・卵型タイプ(温厚で協調性があるが、保守的)

 誰とでもなじみやすいことから組織の中でもうまくやっていけるというのがこのタイプ。我を通すことが少ないため穏便にものごとを進められる一方で、時折、可もなく不可もなくという態度になってしまうため大胆さに欠けるところもある。

・丸型タイプ(ポジティブ思考でクリエイティブだが、気分屋)

 明るくほがらか、親しみやすく年齢より若々しい印象も受ける。何かにチャレンジしようという思いを持っているため、特に年上からかわいがられる傾向。ただし、無邪気な性格である一方では自己中心的な部分もあり、こちらのアドバイスなどが響かないこともある。

・逆三角型タイプ(計画性はあるが、損得勘定で働き、冷たい)

 世の中の流行に敏感で、知性に満ち溢れる印象も。仕事となれば現状をすぐさま把握して、優先順位を付けながら計画的に進めるため約束の時間や納期に遅れることはめったにない。ただ、損得勘定が働くせいか相手によっては、冷たい態度を取ってしまうときも。

・面長タイプ(感情が安定しているが、何事にも慎重で創造性に欠ける)

 感情にバラつきがなく、安定しているため八つ当たりされる心配はほとんどない。そつなくこなすことから、程度にもよるが、ソリが合わない人の前であっても上手く立ち回れる。行動力にもすぐれているが、保守的で慎重。そのため、確実に進めるべきものごとには向いている。

・四角形タイプ(バイタリティと決断力があるが、頑固な面も)

 性格はまっすぐで、ねばり強く逆境にも屈しない。どんなものごとにも積極的に当たる努力家で、周囲からは頼られる存在となる。ただ、一度何かを決めたらとことん突き進むガンコさも持ち合わせているため、柔軟性に欠けることから、時折ケンカに発展してしまうことも。

 当たるも八卦当たらぬも八卦といいたいところだが、先に示したように、本書は占いではなくあくまでも「人相科学」の見地から人それぞれの顔を読み解いた一冊である。著者は「相手の性格を見抜いたうえで、対峙するための心構えや戦略を備え、良好な人間関係を構築していただきたい」と述べる。自分はもちろん、日頃からよく接する相手の顔などを思い浮かべながら読んでみると、思わずうなずいてしまうのも事実だ。

文=カネコシュウヘイ