元ルイ・ヴィトン売上No.1販売員が教える“会話がはずむ話し方”

ビジネス

更新日:2017/6/19

「伝説の女性店員」が教える“会話がはずむ話し方”を紹介した『元ルイ・ヴィトンの販売実績No.1が伝える 売上が伸びる話し方』が、2017年5月22日(月)に発売された。

 商品の知識を伝えているにも関わらず、売れない人もいれば、売れる人もいる。その違いはいったいどこにあるのだろう? それは、ずばり「会話力」。といっても売り込みの口上が巧みであれば売れるというわけではない。ルイ・ヴィトンで販売実績No.1を誇り、これまでに3万人以上の販売指導をしてきた著者が考える“おもてなしの会話術”は、「関心を持って相手を知りにいく」こと。

 同書では、「聞き方」「質問の仕方」「話し方」「さらに関係を深める方法」という順に紹介。“おもてなしの会話術”を身につければ、売上が上がるだけではなく、何よりも自分自身の“接客の楽しさ”につなげることができる。

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 洋服店で「あー、この店員さんとはセンスが合わないな」「この人、私の言うことわかってないだろうな」と感じたことはないだろうか。しかし著者は「それは本当にセンスが合わないから抱く感情なのでしょうか。多くの場合は、お客様と頭の中のイメージを正しく共有できていないからこそ、起きていることが多いように感じます」と語る。

 たとえば、「かわいい色」と言われたら、あなたは何色を思い浮かべるだろう。この質問を著者がある企業の研修時にしたところ、ピンク・白・ベージュ・黄色・水色・緑といった色が挙がってきたという。白とベージュあたりであればなんとなく似た感じの色だが、水色や緑となると白とは全く違う色。「誰が言った色が正しくて、誰が間違っているではなく、人それぞれ思っている“かわいい色”は違うのです」と著者は指摘する。

 顧客から「かわいい色が欲しいんです」と言われたら、すぐに自分の思う色を出すのではなく、「白やベージュなどの淡い色でしょうか。それとも、ピンクやオレンジなどの色味があるものでしょうか」と聞いてみる。また「承知しました。私の中ではかわいい色って、白やベージュのイメージなのですが、そういった感じでよろしいでしょうか?」と確認してみる。そうすることで顧客と同じ方向を見ることができ、相手の抽象的な言葉は1度質問をして具体的にすることで互いのズレが起きにくくなり、より気持ちよく過ごせるようになる。

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    感覚的な捉え方は人によって千差万別

 “おもてなしの会話”ができれば短い時間で相手に信頼してもらえるようになり、伝えたいことが伝わる関係ができていく。そのために大切なのが、相手に興味を持ち、先入観を取り払って真摯に話を聞き、適切なタイミングで質問や発言ができること。

 同書では、「売れない」を「売れる」にするための会話術を豊富な会話例で具体的に解説しているので、ルイ・ヴィトンのようなブランドだけではなく、雑貨店や車のディーラーなどあらゆる業種の接客業に使えるだろう。また、対顧客だけではなくスタッフ間のコミュニケーションアップやプライベートの対人関係の円滑化にもつながるエッセンスも詰め込まれている。“人生を豊かにするための話し方”として役立ててほしい。

鈴木比砂江(すずき・ひさえ)
ビジューライフ株式会社代表。北海道生まれ。大学生時代、オープニングスタッフとしてマクドナルドでアルバイトを始め、接客コンテストで1位受賞。大学卒業後、上京。ルイ・ヴィトンに入社。入社3カ月は全く売れず、接客の楽しさを見いだせずにいたが試行錯誤の末、入社3年目に年間売上2億円を超えトップセラーとなる。売りにくいとされる高額商品の販売数でも1位となり表彰される。その後、人のやる気に興味を持ち、ベンチャー企業に転職。人事の責任者として、主に新卒・中途採用、新卒研修やリーダー研修などの教育を担当・統括する。出産を機に退社。現在、ビジューライフ(株)代表取締役社長。「売上が伸びる接客」を広めるべく、研修、講演、店頭指導、コンサルティングを通じて活動中。サポートしてきた企業は、ショッピングセンター、携帯電話販売店、雑貨店、アパレル、自動車ディーラー、レンタカー、お土産店、スポーツ店、化粧品店など60以上の業種にわたる。売上の平均伸び率は前年対比120%を超え、なかには半年の指導で723%超えの店舗も出ている。わかりやすく、また客層や商品の価格、スタッフのキャラクターなど現場を理解した指導法に定評があり、そのリピート率は94%を超える。これまでに指導した販売員は3,000人以上に上る。同書は前著『売上が伸びる接客』のシリーズ2作目。読者から読みたいと要望が高かった「話し方」についてまとめたもの。

※掲載内容は変更になる場合があります。