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第29回 フォークダンスDE成子坂/瀧上伸一郎(流れ星)連載

瀧上伸一郎(流れ星)「肘神様が生まれた街」

桶田敬太郎さんと村田渚さんによるお笑いコンビ。
GAHAHAキング二代目チャンピオン。(初代チャンピオンは爆笑問題)
その後若手芸人としては異例の速さでボキャブラ天国等でブレーク。
ダウンダウンの松本さんが一番尖っていた時代、その実力を認めた芸人がフォークダンスDE成子坂だったという。
1999年人気絶頂の中突然の解散。
2006年村田渚さんが突然死。

 

 

僕はそんなフォークダンスDE成子坂の桶田さんの家に居候してた事があります。(詳細はこのコラムの14回、15回の“伝説のお笑い芸人の家に居候してた話”を読んで下さい。)

 

その桶田さんと久しぶりに会う事が出来ました!
実に18年ぶり!!

 

18年て!!
コアラの寿命かよ!!
(“NAVERまとめ”で調べて突っ込んでます)
7ヶ月の僕の娘が高校卒業して大学生になるまで位の年月ですよ!

 

生まれたコアラが死ぬまでの間、一回も桶田さんに会ってなかったんです。
(おさるさんの元相方の方のコアラさんには何回か会ってましたけど)

 

桶田さんとは今まで何回か会う約束してたんですが、中々予定が合わなくて、今回やっとこさ会えた!って感じで会えました。
指定された居酒屋に着くとお笑いライブでお馴染みの浦口アナやテレビ局のスタッフさん達と談笑している桶田さんの姿がありました。

 

 

桶田さんには色々聞きたい事がありました。

 

何故人気絶頂だったフォークダンスDE成子坂を解散してお笑いを辞めたのか。
元相方、村田渚さんの死について。
芸人の世界には戻って来ないのか。

 

「おー久しぶりやな! たぎゅう元気してたか?」

 

会う直前まで18年という歳月の長さに“何から話そう”とか色々緊張してたんですが、まるで会うの3日ぶりのような感覚になる位、見た目も喋り方もあの頃の桶田さんのままでした。

 

「たぎゅう腹減ってるやろ? 好きなもん食いや」

 

フォークダンスさん二人だけ僕の事を“たぎゅう”と呼びます。

 

「たぎゅう全然食べてないやんけ、どんどん食いや!」

 

桶田さんは昔からよく人に食べ物を進めます。
若手芸人にとっては凄くありがたいんですが、時に異常な位に食べさせるんです。

 

18年前、桶田さんに寿司屋さんに連れてってもらい、そこで初めてウニを食べて美味しくて感激していたら、

 

「たぎゅう、ウニどんどん食べや!」
「はい! ありがとうございます」
「たぎゅうウニまだまだ食べや!」
「は、はい! ありがとうございます!」
「たぎゅう! ウニやで!」
「は、はい! ありがとうございます! ゴプッ」

 

と死ぬほどウニを食わされて1日でウニを嫌いになったのを思い出しました。
懐かしさに浸りながら飲んでいると桶田さんがメニューを頼む時に天然なのかボケなのか、

 

「この小焼きそばをダブルで」

 

と言いました。
フォークダンスDE成子坂のコントに出てきそうなセリフやなぁと思いながら、

 

「“小”を“ダブル”ってそれ普通の焼きそばじゃないですか!」

 

と僕はツッコミました。
こんな時、亡くなった相方の村田渚さんだったらもっと鋭いツッコミをしてたと思います。

 

桶田さんはニヤつきながら
「たぎゅうも“ツッコミ”が出来るようになったやなぁ。昔は俺がボケても“えへへ”とか笑ってるだけやったのになぁ」

 

「18年お笑いやってたらそりゃ多少はツッコめるようになりますよ!」

 

「お! またツッコんだ! ええなぁ!」

 

「恥ずかしいんでやめて下さい!」

 

「おー! またや!」

 

「だからやめて下さい!!」

 

当時の僕はお笑い始めたての糞素人で桶田さんがどんだけボケようが笑う事しか出来ませんでした。
18年経って桶田さんにツッコめるようになった事は感慨深いものがありました。

 

そして酔いも回った二件目の居酒屋で色々な昔話やお笑いの話、僕の聞きたかった話をしました。色々聞きたすぎて時間が足りません。

 

そこで思った事。

 

“もしかしたら桶田さんは芸人辞めてからもお笑いを見続けてたのかもしれない。”

 

普通、お笑いから足を洗った元芸人の人とお笑いの話をすると若干感覚にズレがあったりするんです。
それはお笑いを辞めた人はその時代の“お笑い”で時が止まっているから。
その位には、お笑いは“ナマモノ”だと思います。

 

それが桶田さんとお笑いの話をしてもちっとも古臭くなく、ハイセンスで、凄く勉強になりました。
あの発想や考え方はお笑いを見続けてないと保てないと思うんです。
見続けてないとしたらただの天才です。

 

酒も進み
“お笑い始めたてのペーペーだった僕が18年ぶりに桶田さんとお笑いの話をしてる”
そう思ったら何かたまらないものがありまして、

 

 

号泣してしまいました。

 

38のおっさんが。
これだけ泣いたのは映画『ALWAYS 三丁目の夕日』を見た時ぶりです。

 

桶田さんは
「何で泣いてんねん」

 

と苦笑いしてました。
桶田さんと18年ぶりに会えて本当に嬉しかったです。

 

18年かぁ。

 

あれ?
ちょっと待てよ。

 

そういえば村田渚さんが亡くなった時桶田さんに会ってるわ!!
それが2006年やから、

 

正解は“11年”だわ!

 

飲みながらめっちゃ“18年”連呼してた!!

どうりで“18年ぶり感”が薄かったはずだわ!

 

 




たぎゅうも今やまさかのパパになりました。

 

 

 



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