コルク代表・佐渡島庸平「この本にひとめ惚れ」

公開日:2017/7/18

 『ダ・ヴィンチ』本誌の人気連載コーナー「この本にひとめ惚れ」から、コルク代表・佐渡島さんのひとめ惚れ本を紹介。『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』といった大ヒット作品を世に出した天才編集者・経営者が“ひとめぼれ”した本をチェック!

 

『みみずくは黄昏に飛びたつ 川上未映子 訊く/村上春樹 語る』
川上未映子、村上春樹/新潮社/1500円(税別)

装丁(日本語版):新潮社装幀室
写真(帯):菅野健児(新潮社写真部)

 「作家だけが思いつくことができる、作家への質問」があるのだな、とあらためて気づいた本。編集者として、読んでおきたい。

 

『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』
サイモン・シン(著) 青木 薫(訳)/新潮社/2400円(税別)
オリジナルジャケットデザイン:LAUREN JANTS
装丁(日本語版):新潮社装幀室
装画(日本語版):NA KIM
編集(日本語版):竹中 宏

映画『ザ・シンプソンズ』を作ったのは、ハーバード出身の数学者たちだった! きわめて優秀な数学者がコンテンツを作る、その裏側を伝える一冊。

 

『とるにたらないちいさないきちがい』
アントニオ・タブッキ(著) 和田忠彦(訳)/河出書房新社/2200円(税別)
装丁(日本語版):名久井直子
装画(日本語版):David Hockney
編集(日本語版):島田和俊

 大好きな作家、アントニオ・タブッキ。全部読んでいたつもりだったが、こちらは未読だった。装画はあのデビット・ホックニー! 

 

【青山ブックセンターにて彷書】

 

<プロフィール>
佐渡島 庸平(さどしま・ようへい)●1979年生まれ。南アフリカで中学時代を過ごし、灘高校、東京大学を卒業。2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)、『16歳の教科書』などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、クリエイターのエージェント会社、コルクを設立。現在、漫画作品では『オチビサン』『鼻下長紳士回顧録』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『テンプリズム』(曽田正人)、『インベスターZ』(三田紀房)、『昼間のパパは光ってる』(羽賀翔一)、小説作品では『マチネの終わりに』(平野啓一郎)の編集に携わっている。
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photo=首藤幹夫