悪の組織の女幹部だけど…実はヒーローの大ファン!?  悪者なのに憎めない、残念カワイイ女幹部のドタバタコメディ

アニメ・マンガ

2017/7/17

『残念女幹部ブラックジェネラルさん』(jin/KADOKAWA)

 世界の平和を守るヒーローと、世界征服を目論み悪さをする悪の組織。本来、敵同士で相容れないはずの、善と悪の象徴ともいえる2つの勢力。しかし、もし悪の組織の幹部がヒーローに惚れていたら……そしてバカだったら……。今回は、そんなトンデモ設定で描かれるドタバタコメディコミック『残念女幹部ブラックジェネラルさん』(jin/KADOKAWA)を紹介したい。

 本作品は、街を守るヒーローのブレイブマンに心酔している、世界征服を企む秘密組織「RX団」の女幹部であるブラックジェネラル(処女)の奮闘記。2015年、月刊誌『月刊ドラゴンエイジ』(KADOKAWA)に読み切りが掲載され、その予想の斜め上をいくジェネラルさんの暴走が話題となり、同年6月号より連載がスタート。コミックスは現在3巻まで刊行されており、注目を集め続けている。

 本来、悪者ならば、人に危害を加えたり、何か非合法な行いをしたりと危険な行為に明け暮れているのが一般的。だがジェネラルさんは、ブレイブマンと近しい関係になるために女幹部を務めている。そのため行いも、ブレイブマンに勝負を挑んではエッチな妄想をして彼を困惑、ドン引きさせるという、もはや悪の組織なんて関係ない暴走が主軸となっている。そして何かと“処女”アピールをするという、タイトル通り“残念”系な女の子。

 ブレイブマンは至って真面目なヒーローだが、それ故に彼女を無視もできず、度重なるハプニングで周囲に変態のレッテルを貼られていく。ジェネラルさんのハイテンションっぷりと、ブレイブマンの彼女に遭遇した時のうんざりどんより感に果てしない温度差を感じ、それがクセになる作品だ。何だかんだでジェネラルさんの暴走につき合うRX団の戦闘員たちやボスも可愛い。

 また、こういった困った関係に発展しているのは、彼らだけではない。RX団の秘書を務めている、美人でクールな“秘書サン”もまた、おかしなファンに困惑している1人だ。秘書サンは、ひょんなことからライバル組織である「荒薔薇」の首領“薔薇姫”に気に入られ、勧誘を受ける。しかし薔薇姫の“エレガント”を前面に押し出したテンションに引き、「…すみません、ちょっと生理的に無理なんでお断りします」と冷たくあしらってしまった。以降、薔薇姫は秘書サンを慕っている。要するに、薔薇姫を新たな快感に目覚めさせてしまったのだ。

 この『残念女幹部ブラックジェネラルさん』には、他にも頭のおかしい個性的なキャラクターが多数登場する。というより、頭のおかしいキャラクターしか出てこない。唯一まともだと思われるブレイブマンは、今もジェネラルさんの暴走に胃を痛めながら、悪と、そして冷ややかになっていく周囲の目と必死で戦っている。

 7月7日(金)に電子書籍が配信となった最新刊の3巻でも、RX団のクリスマスの様子や、とある惚れ薬事件、戦闘員2号のリア充疑惑など、彼女らの暴走は留まるところを知らない。彼女らの戦いに、終わりはあるのだろうか? 早くも4巻が待ち遠しい。

文=月乃雫