「ボキャブラリーが少ないな」と感じている人へ…周りから「おっ!」と思われる、会話や文章で使える故事成語

ライフスタイル

2017/7/26

 日常の会話や挨拶を内容豊かなものにしてくれる中国故事成語を集めた、『ボキャブラリーが増える故事成語辞典』が2017年7月12日(水)に発売された。

 故事成語は、なくても日常生活に困ることはないもの。しかし、上手な言葉選びは円滑な人間関係を育み、仕事でもプライベートでもプラスに繋がっていく。また、無理して会話に用いなくても、その言葉を知っているだけでも心を豊かにしてくれるだろう。

世界中にファンを持つあの日本酒の名前も実は故事成語

「獺祭(だっさい)」:詩文を作るときに、多くの参考書類を周囲に広げること。詩文に多くの故事を引用すること。

日本酒「獺祭(だっさい)」の「獺」とは、カワウソ。カワウソは捕まえた魚を川岸に並べる習性があり、その様子は、祭りで神に供え物をしているように見えることから転じて、机のまわりに参考書を広げることを「カワウソの祭り」と呼んだ。李商隠(りしょういん)は、文を作るとき、いつでも多くの書籍を参考にし、左右に、まるで魚の鱗のように本を並べたので、自ら「獺祭魚」と称したとの故事から。

よく使うがその成り立ちを知らない人は多い?

「満を持す」:十分に用意して好機が訪れるのを待つ。最高の力を発揮するため、高い状態を維持する。

「満」は、弓をいっぱいに引き絞った状態。「持」は、それを保つこと。前漢の李広(りこう)将軍は、弓の名手。文帝、景帝、武帝に仕え、匈奴(きょうど)征伐などに大きな功績があった。ある戦いで、李広の軍が苦戦し、兵士たちの矢がつきそうになったとき、全軍の兵士に、弓をいっぱいに引き絞り「満を持す」ように命じたとの故事から。

意味を知ればなるほど。訓示や部下との会話で使いたくなる

「石に立つ矢」:集中力を高めて事に当たれば、不可能なことはないというたとえ。不安を抱いたまま実行してもうまくいかないといういましめ。

春秋時代、楚の国の熊渠子(ゆうきょし)は、暗い夜道を進んでいたとき、前方に黒い固まりを見た。それを虎がうずくまっている姿だと思いこみ、自分が襲われる前に倒そうと、必死で弓を引いて射たが、それは虎ではなく石だった。しかし、矢は見事石を貫通。不思議に思った熊渠子は、再び渾身の力をこめて矢を放ったが、今度は石にはじき返され、かすり傷ひとつつけることができなかった。この故事から、もうあとはないと覚悟を決め、一所懸命に事に当たれば、不可能と思えることも、かなう場合があるたとえとなった。

 同書には、短いことばの背後に味わい深い物語を蔵している成語・ことわざを中心に276語を収録。新聞、雑誌、テレビなどでしばしば耳にする語も含めて、正確な意味がすばやく理解でき、さらに的確に使いこなせるよう、全項目を半ページまたは1ページでわかりやすく簡単に解説している。