栄養満点の豚肉で、つらい夏バテを美味しく回避! 「とろける豚肉」レシピ【作ってみた】

食・料理

公開日:2017/8/3

『バテ知らず! とろける豚肉の食べ方』(宮川ジュンコ、後藤麻衣子:監修/笠倉出版社)

 この季節、暑さで体力を削られ、強い太陽光で肌や髪へのダメージが深刻になる。そんな夏の救世主ともいえる食材として、豚肉をオススメしたい。牛肉よりも安価で、鶏肉よりも調理が楽な豚肉には、非常に多くの栄養素が含まれている。そんな豚肉を美味しく効果的に食べるための知恵が詰まった『バテ知らず! とろける豚肉の食べ方』(宮川ジュンコ、後藤麻衣子:監修/笠倉出版社)という本を紹介する。

 豚肉の栄養素として有名なのは、ビタミンB1。豚肉には牛肉の10倍のビタミンB1が含まれており、疲労回復、脳の活性化、美肌など様々な効果をもたらしてくれる。また、その他にも、抗酸化作用でガンや老化を防止してくれる「抗酸化ペプチド」、幸せ物質を生成し安眠効果をもたらしてくれる「トリプトファン」、末梢神経を健康にしてくれる「ビタミンB12」、脂質や糖質の分解など多くの効果が期待できる「ナイアシン」、脂肪を燃焼させてくれる「カルニチン」、体の様々な部位を作っている「タンパク質」と、欲しい栄養素ばかり。他にも冷え性予防など、挙げればキリがない。ぜひとも積極的に摂りたいところだ。そこで、実際にどんなレシピが掲載されているのか、作ってみようと思う。

■「豚こまチリソース」(P.33)


 1つめは、「豚こまチリソース」。酒と片栗粉をもみこんだ豚こま肉を一口サイズに丸め、ごま油を引いたフライパンでこんがりするまで焼く。刻んだ長ねぎを加え、ケチャップ、醤油、豆板醤、水、生姜、砂糖を混ぜ合わせたもので味付けして、とろみがついたら完成。

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 豚こまで作ることで、安くて美味しいチリソースが食べられる。豚肉の旨みとピリッとした辛み、ケチャップの酸味は相性抜群だ。食欲を刺激され、ご飯が進む一品に仕上がっていた。

■「しそとしょうがの味噌バーグ」(P.48)


 2つめは、「しそとしょうがの味噌バーグ」。ボウルに豚ひき肉、味噌、マヨネーズ、パン粉、醤油、水、刻んだ大葉を入れて粘りが出るまで混ぜ、形を作ってフライパンで焼く。蓋をして中火でこんがりするまで蒸し焼きにすれば完成。お皿にのせて、大葉、ごまをトッピングする。

 刻んだ大葉を混ぜ込んでいることで、爽やかさがあり、豚肉のしつこさを感じさせない。また、味付けが味噌とマヨネーズなので、濃厚さも加わり優しい味わいに。ソースがなくても、十分このままで美味しく食べられる。

 豚肉は様々な味付けと合わせやすく、安くなっている時に買って冷凍しておけば、料理の幅がぐっと広がる。この『バテ知らず! とろける豚肉の食べ方』には、レシピや栄養素以外にも、豚肉以外でビタミンB1が摂れる食材や、豚肉と一緒に取り入れたい栄養、豚肉をより美味しく食べるためのコツなど豚肉に関する情報がぎゅっと凝縮されている。このクオリティで500円ちょっとというのは非常にありがたい。

 本書には他にも簡単に作れる魅力的な豚肉料理が多数掲載されている。「最近疲れが取れないな」「なんだか体が怠い」という人は、ぜひとも本書を手に取ってほしい。

調理・文=月乃雫