人の視線を気にしていた少年がプロ野球界の記憶に残る名選手になるまで―森本稀哲が明かす「どんな逆境にも負けない心を強くする習慣」

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更新日:2017/9/11

 プロ野球界の記憶に残る名選手・森本稀哲が「どんなにつらくてもポジティブになれる方法」を明かした、『気にしない。―どんな逆境にも負けない心を強くする習慣』が2017年8月24日(木)に発売される。

 少年時代を始めとして、北海道日本ハムファイターズ、横浜DeNAベイスターズ、埼玉西武ライオンズで迎えた引退試合まで、40にも及ぶエピソードを収録。森本が自身の抱えていた問題から何を学び、どのように解決してきたのか、これまで語られることのなかった話が披露されていく。

 森本は小学1年生の時に病気でスキンヘッドになってしまい、心ない言動に傷ついた経験がある。そのため明るい性格、ムードメーカー、目立ちたがり屋というイメージとは違って、かつては人目を怖がるふさぎこみがちな子どもだったという。そんな時に森本は、友だちの誘いをきっかけに野球を始める。野球を選んでよかったのは「帽子をかぶっていられるから」という思いがあった森本だが、いいプレーをすると周囲から認められて笑われなくなり、徐々に頭角を現す。

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 その後いろいろな「きっかけ」があり、人の目を気にしていた森本はみんなの前で目立つような行動ができるように。しかしその後もケガや不調により思ったほどの活躍ができなかったり、心ない言動を浴びて自分の無力さを痛感することもあった。そんななか、答えの見つからなかった問題を一生懸命考えて、模索して、全力で走り抜けた結果が同書には収められている。

 仕事や勉強がうまくいかない、スポーツで結果が出せない、病気やケガで目標に向かっていけない―。思うように前に進めず、弱気になってしまうことは誰にでもある。しかし何かに悩んだとき、森本はいつも「気にしない」という答えにたどりつくという。

 考えすぎない、シンプルに生きる、細かいことは気にしない。その上で何事もポジティブにとらえて心を強くする習慣を身につけられれば、どんな逆境に陥っても乗り越えられる。

 時には笑えて、時には泣けるエピソードが多数収められている同書。前向きに生きたい人や子を持つ親世代、そして森本を応援し続けてきた野球ファンも満足できる1冊となっている。ポジティブでいられる生き方のヒントを知りたい人は手に取ってみては?

森本稀哲(もりもと・ひちょり)
1981年1月31日生まれ。東京都出身。小学1年生のときに、汎発性円形脱毛症で髪を失い、人の目を気にする少年時代を過ごす。帝京高校の主将として第80回全国高校野球選手権大会に出場を果たし、1999年、ドラフト4位で日本ハムファイターズ(現「北海道日本ハムファイターズ」)に入団。2006年から2008年まで3年連続ゴールデングラブ賞を受賞し、2007年、ベストナインに選ばれる。かつてはコンプレックスだった頭を使うコスプレパフォーマンスや粘り強いプレースタイルなどで話題を呼び、一躍人気者に。2015年9月、17年間にわたるプロ野球人生を終え、現役を引退。現在は野球解説やコメンテーターとしてのテレビ・ラジオ出演のほか、大学での講義や講演活動も行っている。

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