部活動の撮影を禁止する学校も…子や孫の写真すら自由に撮れなくなる時代に…?

暮らし

2017/8/24

 スナップ撮影愛好家にとって今や肖像権問題は喫緊の課題。とりわけ肖像権に対する無知と誤解が問題を面倒にしている。そして今年5月に全面施行された個人情報保護法の改正が、事態を一層ややこしくさせることに。そこで2017年8月19日(土)に発売された『アサヒカメラ』9月号では、「個人情報と写真」について考える特集を掲載している。

・「写真好きのための法律&マナー」第6回
子や孫の元気な姿はもう撮れなくなる? 肖像権問題より深刻な「顔写真=個人情報」という危うい話 吉川明子

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 個人情報保護法の改正によって、「個人情報を扱うすべての事業者」が法規制の対象になった。さらにウェブサイトやSNSなどによる個人情報の拡散リスクもあり、学校教育やPTAの現場では対応に追われているところも。

 写真の撮影とは一見無関係に思われるかもしれないが、実は個人情報保護法では「顔写真=個人情報」と明記されている。そのため顔が写った写真が何かに掲載されることで、写された人やその関係者から思わぬ抗議を受ける可能性も出てきた。

 実際に「学級通信などに顔が写っている写真を載せてもいいか、事前に承諾を求められるようになった」という現役教諭の話や、「学校の活動広報紙に掲載された写真に対し、写った児童の保護者が学校に抗議してきた」などの実例も報告されている。また児童の部活動の撮影を禁止する学校も出るなど、子どもや孫の写真すら自由に撮れなくなる時代が到来したのかもしれない。

 もっとも個人情報保護法で規制されるのは「個人情報を扱うすべての事業者」であって、規制自体に理はある。しかし法律が浸透することで個人情報を盾にした「過度な萎縮ムード」が高まることは、もはや避けられないだろう。

 そこで同誌では「肖像権問題より深刻な顔写真=個人情報という危うい話」を掲載。弁護士の法律解説や、部活動などの「撮影サービス」の現場からの報告、移転問題に揺れる築地市場を撮影する写真家の証言などから、個人情報と写真についてじっくり考えていく。

 そのほか巻頭特集には総力76ページの大特集「歴史を撮る」が登場。戦国時代の面影とロマンに彩られた「現存天守12城を撮る」、幕末京都「新選組の軌跡を撮る」が掲載される。また平安鎌倉の歌人・西行の風景や、旧東海道と旧中山道の宿場町を撮る企画など、歴史好きにはたまらない撮影ノウハウ&撮影スポット情報が満載。

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 さらに写真家・篠山紀信が40年以上にわたって撮り続けた、歌舞伎のグラビアも必見。坂東玉三郎、市川海老蔵、中村勘三郎、中村勘九郎、片岡仁左衛門の艶やかな写真が躍動する。同書を手に取って、写真ファンなら避けては通れない問題をあなたも考察してみては?

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※掲載内容は変更になる場合があります。