「なんて言えばいいんだろう…」がなくなる! 頭の中を言葉にしてうまく伝える極意

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公開日:2017/10/7

 10万部突破の『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』の著者が、考えを「整理」して「言語化」する極意を紹介した『頭の中を「言葉」にしてうまく伝える。』が2017年9月26日(火)に発売された。

 話をしているときでも、文章を書いているときでも「なんて言えばいいんだろう…」「こんな雰囲気のことを伝えたいんだけどな…」と悩んでいる人も多いことだろう。“頭の中で考えていることを言葉にしてうまく伝える”技は、社会人になると非常に重要になってくる。会話、説明、プレゼン、交渉、文書作成、会議など、あらゆることでコミュニケーションが成り立たなければ、ビジネスはおろかプライベートもうまくいかなくなってしまう。

 同書は、言葉の専門家・山口謠司が「思考を言語化し、わかりやすく伝える技」を紹介する1冊。日本人には、独特の「思考を言葉にする型」「言語を理解する型」があり、これらを知ることによって、自分の考えを言葉にしてうまく伝えることができるようになっていく。

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 山口の専門は、音韻学、書誌学、文献学であり、日本人が「どんな言葉によって動かされ、歴史がつくられたのか」ということまで研究している。さらに、研究結果を発表したり、大学で講義も行ないつつ講演会で話をしたり、メディアにも出演中。同書では、これらの研究と経験から培った、うまく伝える“シンプルな技”を紹介する。

・思考の可視化:「考えを2つの軸に当てはめると、思考が整理され、明確になる」「他者になりきり、思考の堂々めぐりを防止する」
・思考の言語化:「40文字のクセづけで言語化が上達する」「4割捨てて内なる言葉をつくる」
・語彙力を高める:「言葉は暗記せず、文字の形を見る」「昔の新聞を眺める驚きの効果」
・伝える技術:「動詞が最後にくる理由を知る人は伝え上手」「日本人のリズム五・七調を心がける」
・説明の技術:「この接続詞の使い方で、相手は自然に話の流れをつかんでくれる」「エリートは副詞に感情を乗せていた」

 これらの技を実践すれば、いつの間にか言葉が武器になるはず。伝えたいことをうまく伝えて、社会人としてのレベルを底上げしよう。

山口謠司(やまぐち・ようじ)
大東文化大学文学部准教授。1963年長崎県佐世保市生まれ。博士。大東文化大学大学院、フランス国立高等研究院大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員を経て現職。専門は、書誌学、音韻学、文献学。1989年よりイギリス、ケンブリッジ大学東洋学部を本部に置いて行なった『欧州所在日本古典籍総目録』編纂の調査のために渡英。以後、10年に及んで、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ベルギー、イタリア、フランスの各国図書館に所蔵される日本の古典籍の調査を行なう。またその間、フランス国立社会科学高等研究院大学院博士課程に在学し、中国唐代漢字音韻の研究を行ない、敦煌出土の文献をパリ国立国会図書館で調査する。文部科学省科学研究費助成を受け、第一次世界大戦後に行われた昭和天皇(当時は皇太子)によるベルギー王国、ルヴァン大学に寄贈された日本古典籍についての研究なども行なっている。ベストセラー『日本語の奇跡』『ん』『日本語通』『てんてん』『日本語にとってカタカナとは何か』『日本語を作った男』『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』『知的社会人1年目の本の読み方』など著書多数。

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