仕事の判断を「忖度」で変えた人は半数以上!?「半沢直樹・花咲舞に教えて欲しい 働くあなたの意識調査」結果発表

ビジネス

公開日:2017/10/3

 文藝春秋と中央公論新社が、「半沢直樹・花咲舞に教えて欲しい 働くあなたの意識調査」を共同で実施。仕事上の判断を「忖度(そんたく・他人の心をおしはかること)」で変えた経験のある人が52.2%にのぼるなど、ビジネスパーソンの最新事情が明らかになった。

 同調査は、2017年9月5日(火)に同時発売された池井戸潤の人気シリーズ最新巻『銀翼のイカロス 半沢直樹 4』と『花咲舞が黙ってない』の主人公、半沢直樹と花咲舞がともに自分の正義感を貫いて仕事を成し遂げるタイプであることから、主に仕事上のコンプライアンスに焦点を当てて行われたもの。

 「仕事上の判断を『忖度』で変えたことがある?」「会社の不正を発見してしまった。部署ぐるみなので自分も巻き込まれそう。どうする?」「あなたの最も苦手な上司を人間以外の生き物に例えたら、どんなタイプ?」「仕事のグチ、誰に言う?」の4つの設問について、インターネット上で募集し、30代~50代を中心に299件の回答を得た。

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仕事上の判断を「忖度」で変えたことがある?

・YES 52.2%
・NO 47.8%

 なんと、過半数が「忖度」したことがあるという結果に。YESの声としては、「あるデータを(思い出すと)捏造したことがあります」(IT関係/40代/男性)、「クライアントがお役所なのでしょっちゅうです」(サービス業/50代/女性)。NOの声としては、「今まで生きてきた中でそれだけはやってはいけないことだと思います。今でもそこのところは守りたいです」(自治体・官公庁/50代/男性)、「要請してくる人もいるが、一度受けると歯止めがなくなると思い、忖度しない」(不動産業/40代/女性)といった声が。また「ないと思っているけど、細かいところではあるのかも」(金融業/30代/女性)という声も聞かれた。

会社の不正を発見してしまった。部署ぐるみなので自分も巻き込まれそう。どうする?

・社内のコンプライアンス担当に通報する 47.2%
・上司を説得して不正をやめさせる 16.1%
・社長など経営陣に直談判する 11.0%
・ひたすら人事異動を待つ 7.4%
・マスコミに内部告発する 5.7%
・できるだけ早く退職する 5.4%
・ネットで書いて話題にする 1.7%
・その他 5.7%

 忖度どころか、明らかな不正を見つけてしまったら? 一番多かった回答は「社内のコンプライアンス担当に通報する」で半数近く。「マスコミに内部告発する」も5.7%という結果に。具体的な声として「セクハラ支店長。もういません」(金融業/60代/男性)、「お客様からの皮膚障害の報告を取締役会に報告しようとしたら、事前に監査役から“そんな情報は見たくない! 問題はないと報告しろ!”と言われました」(製造業/50代/男性)、「交際費を私的に流用して、かつ店からキックバックを受けていた」(IT業界/50代/男性)、「取り扱っている金券が権利者に渡ることなく廃棄されていた」(自治体・官公庁/30代/女性)。「社内で1,200万の横領が発覚したことがありました。仕事上、その伝票処理の一部を担当していました」(サービス業/40代/女性)などのコメントが聞かれた。

あなたの最も苦手な上司を人間以外の生き物に例えたら、どんなタイプ?

・キツツキ:重箱の隅まで細かくチェック。仕事は堅実だが、気が休まらない。 37.5%
・クジャク:自分が目立つことが大好き。明るく前向きだが、無茶ぶりも多い。 23.7%
・イノシシ:まさに猪突猛進。突破力は凄いが、周りが見えていない。 19.7%
・クラゲ:無難に乗り切る能力が天下一品。自由だが優柔不断。 12.0%
・ボスザル:組織の規律を重んじる。面倒見はいいが、裏切り者は許さない。 7.0%

 仕事をする上で大きなストレスともなりかねないのが上司との関係。苦手な上司のタイプを、あえて人間以外の生きものに例えて選んでもらったところ「キツツキ」タイプが最も嫌われていることが判明した。「キツツキ」タイプの事例としては、「部下社員に対する要求が高く、逃げ道を作らない怒り方をする。中間管理職の自分は上司を諫めつつ、部下のフォローをしている状態」(サービス業/50代/男性)、「同じように対応しても気分次第で爆発して弾丸のように蔑む言葉が降ってくる。例えばお見送りのお辞儀の頭の角度など」(サービス業/50代/女性)、「朝出社すると、自宅からのメールで指示が山盛り」(製造業/40代/男性)、「組織が成長しない」(IT関係/40代/男性)といった声が寄せられた。

仕事のグチ、誰に言う?(回答選択肢 上位10)

・同僚 52.5%
・友人(同性・異性) 35.5%
・配偶者 28.8%
・独り言、グチは言わない 16.7%
・母 9.0%
・上司 8.7%
・恋人 8.0%
・きょうだい 8.0%
・父 4.0%
・不特定の知人(鍵付き SNS)2.3%

 きれい事ばかりでは行かない仕事。たまりにたまったグチをいう相手で最も多かったのは同僚という結果に。同僚にグチを言う人からは「仕事の愚痴は、酒場で嫌いな上司のモノマネしながら話すのがテッパンです」(金融業/50代/男性)。「職場の状況を分かっている人に言わないと、とんちんかんなアドバイスをされて、落ち込むから要注意」(団体・組合等 /50代/女性)。ほかにも「グチからは何も生まれない。出来れば言いたくない」(製造業/40 代/男性)、「敵は味方のフリをする。同僚も実は敵(上司の犬)だったー!」(IT関係/30 代/女性)などのコメントが多数寄せられた。

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