「B級グルメ」、マンガ界でも人気博す

食・料理

2012/2/10

「食」を題材にしたマンガは、ここ数年どんどん盛り上がってきている。とくに青年向けマンガ誌、オヤジマンガ誌ではめしマンガが花盛り。昨年10月には講談社が食をテーマとしたマンガ誌『モーニング 食』を発行するなど、各社が力を入れてきている。

 昨今のめしマンガの特徴は、より身近な食にスポットライトを当てていること。かつてのめしマンガは、
『包丁人味平』
などに代表されるように、料理勝負を中心としたモノが多かった。このような作品に出てくる料理は、厳選素材や超絶技巧を使うため、読者にとっては縁遠い存在だった。

 それが現在は不況の影響もあってかB級グルメ志向にシフトし、読者が「店に行けば食べられる」「自分で作れる」「味を想像できる」食べ物を描くのが主流となっている。

 B級グルメ志向のめしマンガで現在注目を集めているのが『めしばな刑事タチバナ』だ。牛丼などのファーストフード系チェーンや、カップ焼きそばなどのインスタント食品などについて語った内容は誰でも共感できるうえ、微に入り細をうがったウンチクの嵐は驚愕の域に達している。このような「細分化」もまた最近のめしマンガのトレンドの一つ。最近ではなんと料理の「ダシ」に着目した『ダシマスター』のような、細分化の極みともいえる作品も生まれた。

 平凡な主婦のひとり飯風景を描いた『花のズボラ飯』も注目を集めた。こちらも平凡で身近な食事が中心だが、それを食べるさいのアクション、おいしそうな表情が実に良い。この路線では『たべるダケ』の食べっぷりの良さにも注目したい。
 食と歴史をからめるのもトレンドなのかもしれない。『信長のシェフ』は戦国時代が舞台、『けずり武士』は江戸時代の食糧事情を描きながら剣劇を展開している。
 年々進化を続けるめしマンガ。今後どんな新機軸が出てくるのか楽しみでならない。

(ダ・ヴィンチ3月号 「次にくるマンガランキング」より)