バレエマンガなのに、滝行にダイナマイト、死者蘇生!? 幻の復刻版『バレエ星』にみる“空気”の再現

アニメ・マンガ

2017/12/7

『バレエ星』
谷 ゆき子
立東舎

 ここ数年、熱に浮かされたように「谷ゆき子」と言い続けていた筆者にとって『バレエ星』は悲願の復刻だ。70年代に小学館の学年誌で一世を風靡したマンガ家で、『バレエ星』や『さよなら星』など奇想天外な展開の美しいバレエマンガを描いたが、すべての谷作品は単行本化がされていなかった。

 しかし昨年、谷に関する研究本が刊行されたことで復刻を望む声が高まり、雑誌からスキャンして再現するという非常に手間ひまかけた方法で今回の一冊が完成した。通読できるようになったことがまず嬉しいが、読者のおたより欄から編集者のアオリまで、マンガ以外の情報がそのまま掲載されている点がまた一つの魅力。結果的には原画から復刻するより面白い一冊になったかもしれない。

 また、同じく復刻といえば『復刻少年ジャンプ』は、創刊号や人気作の名場面が載るなどの記念すべき号をそのまま再現する企画。谷復刻本と同様に、極力当時の空気を再現するコンセプトで、雑誌でしか味わえない当時の空気や勢いを追体験できる。

文=倉持佳代子