新たな軍艦島の光景――「クレイジージャーニー」『奇界遺産』『世界の廃墟』佐藤健寿が廃墟の王、軍艦島へ

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公開日:2018/1/21

 TV番組「クレイジージャーニー」や写真集『奇界遺産』『世界の廃墟』でおなじみの写真家・佐藤健寿の最新刊『THE ISLAND 軍艦島』が、2018年1月19日(金)に発売された。

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 同書は、長崎県にある世界遺産「軍艦島」の写真集。“この町には耳をふさぎたくなるほどの静けさがある”という、謎多き一編の「詩」に導かれた、新たな軍艦島の光景が掲載されている。

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 佐藤は、世界各地の“奇妙なもの”を対象に博物学的・美学的視点から撮影・執筆。同書では「廃墟の王」という“軍艦島”を色々な角度から紹介していく。

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古くはローマの遺跡群から今日の東日本大震災の跡地まで、あらゆる文明=社会はいつか荒廃して自然に帰すことを、実は私たちは、経験的に、あるいは歴史的に、よく知っている。ところが私たちは永続的な進歩という共同幻想を維持することで、この社会をどうにか成立させなければならない。それは文明が本質的に抱えるパラドックスである。だからこの欺瞞からすでに解放された軍艦島に立つとき、むしろ私たちが矛盾だらけの存在であることに気付かされる。そして社会を成立させる幻想と無常の現実との境界に浮かぶ島で、語るべき言葉を失うのだ。あとがき「幻想と現実の境界に浮かぶ島」より

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佐藤健寿(さとう・けんじ)
写真家。武蔵野美術大学卒。世界各地の“奇妙なもの”を対象に、博物学的・美学的視点から撮影・執筆。著書に『奇界遺産』『奇界遺産2』『世界の廃墟』『世界不思議地図』『SATELLITE』『奇界紀行』『TRANSIT 特別編集号~美しき不思議な世界~』『ヒマラヤに雪男を探す』『空飛ぶ円盤が墜落した町へ』『諸星大二郎 マッドメンの世界』など。「タモリ倶楽部」「クレイジージャーニー」「ニッポンのジレンマ」「ラジオアドベンチャー奇界遺産」ほか出演歴多数。

※掲載内容は変更になる場合があります。