「空飛ぶハンカチ」——愛らしいモモンガの姿をギュッと集めた癒しの1冊

暮らし

2018/1/16

『モモンガだモン! 北の森からのメッセージ』(太田達也/天夢人)

 こちらを見つめる大きくてつぶらな瞳。ハンカチのような飛膜を広げて優雅に滑空するその姿。ぬいぐるみのような愛らしさと美しさを兼ね備え、わたしたちを魅了してくれるその動物の正体はモモンガだ。その中でも、北海道の森に暮らすエゾモモンガばかりを収めた写真集、『モモンガだモン! 北の森からのメッセージ』(太田達也/天夢人)が刊行された。

■普段の生活の中では出会うことのできないモモンガの生活をのぞき見

 本書は、北海道の森の中で暮らすエゾモモンガの日常生活をちょっとのぞき見した写真集だ。木の芽や花のつぼみを小さな口で食べるときの愛らしい仕草や木の幹に作った巣穴からひょっこり出てくる愛嬌たっぷりの顔、垂直な立木をちょこちょこ登る健気な姿、飛膜を広げて木から木へと飛びうつる華麗な姿など普段は見られないエゾモモンガのさまざまな一面をギュッと集めている。ページを繰るごとに違った一面を見せるエゾモモンガのかわいさにキュンキュンすること間違いなしだ。

■北海道の自然や風土を通して伝えたい大切なこと

 本書の著者、太田達也さんは北海道に暮らす野生動物やアイヌ文化に強く惹かれ、北海道の風土や自然を写真に収めてメディアに発表する「写真家」としての一面をもっているほか、東日本大震災で真実を写真に語らせるなど、「報道カメラマン」としての一面も垣間見られる。そんな写真家が長い年月をかけて集めたエゾモモンガたちの写真からは、小さな命が発するエネルギーと大切なメッセージがひしひしと伝わってくる。

 エゾモモンガの愛らしい姿を見てココロとカラダを癒すとともに、著者が伝えたい自然や命の大切さを写真の奥のほうから感じ取ることのできる1冊。この機会に手に取ってみてはいかがだろうか。

文=ムラカミ ハヤト