日本の名作が読みやすいスタイルで登場!―『坊ちゃん』、『東海道中膝栗毛』

マンガ

公開日:2018/1/29

 新しいテレビゲーム、ポータブルゲームが次から次へと発売されていることや、スマートフォンのゲームアプリの急速な普及が相まって、子どもの読書離れが進んでいる。絵本や小説を楽しむ子どもが減ってきている中、古典文学や近世・近代日本文学に日常から接している子どもはさらに減少しているに違いない。

 このような状況の中、学研プラスが出版している「10歳までに読みたい日本名作」シリーズが、子どもの読書離れ、読書嫌いを食い止めるのに一役買っているという。そのシリーズ最新刊『坊ちゃん』(夏目漱石:原作、芝田勝茂:文、城咲綾:絵、加藤康子:監修)と『東海道中膝栗毛』(十返舎一九:原作、越水利江子:文、丸谷朋弘:絵、加藤康子:監修)が刊行された。

 夏目漱石の『坊ちゃん』といい十返舎一九の『東海道中膝栗毛』といい、現代の言葉づかいとはかけ離れていて、多くの人が読みにくいと感じているに違いない。「10歳までに読みたい日本名作」シリーズでは、この古典文学、近世・近代文学に独特の読みにくさを克服するための仕掛けが満載だ。

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 たとえば、本シリーズの書籍の冒頭についている「物語ナビ」だ。「物語ナビ」とは、物語が書かれた時代の様子や原作者の人となりなどを解説し、読むために必要な前提知識を記したもの。文学の世界の入り口からその深みへと読者を導いてくれる本シリーズ最大の仕掛けだ。ほかにも、難読漢字にふってあるふり仮名や難解な語句の丁寧な解説など、子どもを読書嫌いにさせない仕掛けが多数ある。

 10歳以下のお子さんをもつお母さんやお父さんは、わが子がゲームに夢中になる前に、本シリーズで豊かな日本文学の世界へと導いてあげてみてはいかがだろうか。きっと子どもだけでなく、お母さん・お父さんも一緒に楽しむこともできることに気がつくだろう。

 家族全員で、あふれんばかりの正義感を持ち合わせた教師の物語『坊ちゃん』と、弥次さん・北さんの愉快な東海道旅物語『東海道中膝栗毛』をぜひとも楽しんでいただきたい。

文=ムラカミ ハヤト