東村アキコ、弟『となりの関くん』に「本当に地味」

マンガ・アニメ

2012/3/2

 「野望を持って描いたわけではないですよ(笑)」

 そう語るのは、『となりの関くん』が「次にくるマンガランキング」の3位に輝いた、森繁拓真さん。デビューして10年以上になるが、マンガを描いても載らない時期が長かった。

 「非常に苦しい状況で持ち込みを繰り返していたとき、編集さんから10ページほどの作品を求められました。そこで、アイデアが出しやすくて簡単に描けそうなものを探した結果が『となりの関くん』です。ストーリーマンガを描きながら片手間にコメディを描こうとしたので、肩の力が抜けていたのかも」

 それまでは、力をこめすぎて失敗したことがも多かったと振り返る。
 「余計なものが入りすぎると読者に伝わらないんです。『となりの関くん』は、喋らない関くんが机の上で毎回違う一人遊びをして、それを横井さんが実況するだけ。要素が少ないから面白いことがはっきりしていると思うんです」

 小中高と、授業中の退屈をいかにつぶすかということばかり考えていたのでネタには困らないという森繁さん。
「小学生時代の通知表には、必ず『落ちつきがない』と書かれていたくらいです。ちっちゃい頃から絵を描くのが好きで、授業中は教科書の落書きやパラパラマンガばかり描いてました。ただ絵を見せるだけじゃ面白くないから、漫画の形にしてクラスで連載してましたね。描き手として責任を感じていたくらいです」

 中学時代は、会話とルールブックだけで成立するテーブルトークRPGに没頭したらしい。
「授業中はシナリオとイラストを描く時間で、休み時間が本番。ムキになってやってました。なんであんなに情熱があったんでしょうね。まさか、その経験が役に立つとは(笑)」

 『となりの関くん』初掲載時から読者の反応がよくて、自分でもびっくりたという。
「授業中の暇つぶしは、誰しも共通する経験があるから伝わりやすいんだと思います。姉(マンガ家・東村アキコ)は、『本当に地味なマンガだ』という感想しか持ってなかったみたいですけど、僕は最高に派手なものを描いているつもりです。関くんの頭の中では、凄く盛り上がってますから」

(ダ・ヴィンチ4月号 「次にくるマンガランキング」より)