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社会

更新日:2018/4/2

『中学校の歴史が1冊でしっかりわかる本』(重野陽二郎/かんき出版)

 今月からいよいよ新学期、新しい生活への期待に胸ふくらまている学生は多いことだろう。

 だが大人になり、社会人ウン年生ともなると、新年度とはいってもなかなか新鮮味が薄れてしまうのが実際のところ。だがお子さんが日々学校で学んでいる新しい知識に、あなたは追いついているだろうか?

 なかでも「歴史」の授業は、人物名や年号、地域など暗記しなければならない項目が多数あったものの、受験勉強が終わった途端にすべて忘却の彼方……という方は多いのではないだろうか。
『中学校の歴史が1冊でしっかりわかる本』(重野陽二郎/かんき出版)は、歴史を学ぶ「おもしろさ」に着目。ただ押しつけの丸暗記ではなく自分なりの「理解」を深めることで、歴史の流れを把握しようという、社会人の教養としても歴史の学び直しができる興味深い一冊だ。

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「歴史っておもしろい!」と思える瞬間を、本書では以下のように要約。

「いつ」「どこで」「誰が」「何をした」のかという流れを把握

 これを通じて、古代文明から現代社会までのさまざまな事柄をバラバラでなく「一連の流れ」として理解することができるので、歴史をおもしろいと思いながら記憶に焼き付けることができるのだ。

 著者の重野陽二郎氏は、有名予備校・代々木ゼミナールで日本史の講義を担当してきた講師でもある。ふだんは真剣な受験生を相手に日本史を教えている人物だ。
 重野氏の授業を通じて歴史のおもしろさに気づき、「嫌いだった歴史が好きになった!」「歴史に興味が持てるようになって、歴史学科に進学しちゃいました」という受講者の声もあるそう。なかにはその後、塾や高校で日本史の先生になっている生徒もいるのだという。彼ら、彼女らはみんな、歴史を暗記科目だと思っていない。古代から現代まで、たくさんの人が試行錯誤し、ときには争いながら積み重ねてきた過去を、わくわくしながら学び、吸収しているのだ。

 そんな重野氏が著した本書では、中学校で学ぶ歴史の内容をできるだけていねいに、事実だけでなく、「流れ」や「つながり」がわかるように解説。

【本書はこんな方にオススメ】

●「歴史って暗記科目でしょ?」と思い込んでいる中学生や高校生へ
 中学校で学ぶ歴史の内容を、事実だけでなく、「流れ」や「つながり」がわかるように、ていねいに解説。
「暗記」は忘れたらそこで終わりだが、本質を「理解」していれば、学力の伸びにつながる。

●「社会人の教養として、歴史の基本くらい知っておきたい」という大人へ
 歴史は、大人として身につけておきたい教養の定番テーマ。「流れを大づかみ!」のコーナーで全体像をつかめるので、基本が短時間で一気に頭に入る。忙しくて時間のない人の学び直しにうれしいつくりだ。

【本書の7つの強み】

その1 「流れを大づかみ!」で全体像をざっくりつかむ!
その2 「ひとことポイント!」で視野を広げて詳しく学べる!
その3 「いつ」「どこで」「なぜ」が流れとともに理解できる!
その4 自然と頭に入ってくる構成!
その5 写真や図版を多用したこだわり!
その6 用語集としても使える索引つき!
その7 ふりかえり問題「コレだけはおさえておこう!」を掲載!

【目次】
●PART1 原始・古代の日本と東アジア
 人類はどうやって現れたの?
 聖徳太子はどんなことをしたの?
 貴族の時代にどうして武士が出てきたの?
●PART2 中世の日本と東アジア・世界の動き
 源平の争乱で源頼朝はどうやって勝ったの?
 モンゴル帝国はなぜ日本に襲来したの?
 民衆の一揆と応仁の乱はなぜ起こったの?
●PART3 近世の日本と世界
 織田信長と豊臣秀吉はどのように天下を目指したの?
 鎖国政策にはどんな意味があったの?
 江戸時代にはどんな産業が発達したの?
●PART4 近代国家のあゆみと国際社会
 江戸幕府はどうして滅んだの?
 明治時代の内閣と憲法の特徴は?
 日本の産業はどのように発展したの?
●PART5 二度の世界大戦と日本
 第一次世界大戦に日本はどう関係したの?
 大正デモクラシーってどういうこと?
 戦争はどのように終わったの?
●PART6 現代の日本と世界
 敗戦後の日本はどうなったの?
 新しい憲法の特徴は?
 日本はどうやって国際社会へ復帰したの?