世界のものづくりを変えたトヨタ式の知恵って!? 成長や成功に必要な「知恵」の身につけ方

ビジネス

公開日:2018/6/8

 世界ナンバーワンのモノづくり企業・トヨタから考える力を学んでいく、『一生使える49の「知恵」 トヨタ式 考える力』が2018年5月30日(水)に発売された。

 変化の激しい時代に、企業や個人が勝ち残るために必要なものは何か。答えは「教科書」で学んだことではなく、自分の頭で考え新しいアイデアを生む力。あるいは何かと何かを結び付ける力や、学んだことにプラスアルファを加えていく力だろう。一般的に人は「知恵」と呼んでいるが、教科書で育った人にあるのは「知識」であって「知恵」ではない。

 では、知恵はどうすれば生まれ、身につくのだろうか。そのヒントを教えてくれるのがトヨタという会社だ。今や世界的なモノづくり企業となったトヨタだが、かつてはお金も人もいない“ないないづくし”からスタートしている。そんな時代に、フォードのサゼッションシステムからヒントを得て始めたのが「創意くふう制度」。同制度はトヨタの今の「改善活動」のルーツにもなっている。その中で何とか良い車をつくらなければと「考えに考え抜く中」「悩みに悩み抜く中」から生まれたのが、のちに「世界のものづくりを変えた」と言われるトヨタ式だった。つまりトヨタ式は人間の知恵、考える力によって支えられてきたのだ。

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 モノやお金には限界があるが、知恵には限界がない。そして知恵は、みんなに平等に存在している。「みんなの知恵を上手に引き出すことができれば、どんな難しい課題でも解決できる」というのが、トヨタ式の知恵に対する基本的な考え方。

 トヨタ式というとどうしても「ものづくり」のイメージが強いが、実は「知恵を出して働く人」を育てる仕組みを意味する。さらに育った人たちが知恵によって、素晴らしい改善やものづくりを可能にしてくれるのが特徴だ。

 トヨタはひたすら知恵を出すことで改善に励み、今日の成功へとつなげてきた。知恵を出す力を磨きぬくことで、企業や個人にとっての成長や成功に近づく道を築きあげている。

 知恵を出して働く人が、ますます求められている現代。これから社会で成功を収めたい人は、知恵を出す力を磨く49のヒントをぜひ同書でチェックしてみよう。

桑原晃弥(くわばら・てるや)
1956年広島県生まれ。経済・経営ジャーナリスト。慶應義塾大学卒。業界紙記者を経てフリージャーナリストとして独立。トヨタからアップル、グーグルまで、業界を問わず幅広い取材経験を持ち、企業風土や働き方、人材育成から投資まで、鋭い論旨を展開することで定評がある。主な著書に『ウォーレン・バフェット 巨富を生み出す7つの法則』、『スティーブ・ジョブズ 現場の名語録』『トヨタだけが知っている早く帰れる働き方』など多数。

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