『テルマエ・ロマエ』、阿部寛と上戸彩に原作者も太鼓判

バイ買

2012/5/1

 古代ローマの設計技師ルシウスが、現代日本の風呂へタイムスリップ! 時空を超えた風呂コメディという奇想天外な設定で大ヒット連載中の『テルマエ・ロマエ』がまさかの実写映画化を実現させた。人気マンガの実写化はいまや当たり前の流れだが、この作品に限っては原作ファンも驚いたことだろう。だって主人公、古代ローマ人だし!

 
 「でも阿部寛さんがルシウス役って聞いた時点で『オッケーよ!』と思えましたからね。昨年末、イタリアのコミックフェスティバルで講演したんですけど、そこで原作ファンだというイタリア人男性からも『阿部寛、僕も適任だと思いますよ』って言われましたし(笑)」 と語るのは原作者のヤマザキマリさん。(以下、「」内はヤマザキさん)

 日本屈指の彫りの深い二枚目俳優・阿部寛がルシウス役と聞いて、「ハマる!」と膝を打った人も多いだろう。その他、市村正親、北村一輝などいずれも納得の濃い顔役者陣が、チネチッタの巨大オープンセットで撮影を敢行。壮大なスケールとリアリティで、2000年前の古代ローマ世界を見事に再現している。さて、では対する平たい顔族(日本人)はというと?

 「いやー、もう私好みの爺さん揃いで言うことなし。温泉に浸かる爺さんたちのダシの出っぷりは最高でしたね! でも『元気な老人パワーを描きたい』というのは原作の隠れテーマのひとつでもあったので、そこを監督が汲み取ってくれたのが嬉しかったですね。ステテコ姿のお爺さんたちの格好良さ、味わい深さ、人情味がしっかり画面に映し出されていて、泣きそうになりましたもん。でもそれだけだとオッサンの裸祭り映画で終わってしまう(笑)。そこを救ってくれたのがヒロインの上戸彩さん。彼女が演じた役は温泉宿の娘でマンガ家志望でラテン語も学んで、と多元的な要素を詰め込んだ役どころなんですが、上戸さんが演じるとこれがすごく色っぽくて。古代ローマの衣装を身にまとった彼女が雨に濡れるシーンなんて、目が釘付けになりましたからね。あの一瞬だけは『テルマエ・ロマエ』であることを忘れてしまった(笑)」。

取材・文=阿部花恵

(ダ・ヴィンチ5月号「『テルマエ・ロマエ著者インタビュー』 ヤマザキマリ」より )