【連載陣の本棚】小島秀夫さんが愛したMEMEたち
更新日:2012/5/18
連載陣の本棚、3人目はダ・ヴィンチ本誌で「僕が愛したMEMEたち」を連載中の小島秀夫さんが登場! 小島さんは、全世界でシリーズ累計販売本数が3110万本(2011年12月末時点)を超えるゲーム『メタルギア』のシリーズ監督で、無類の本好き。連載では、小島監督お気に入りの本を紹介してるラコよ。
これまで連載で紹介してきた本は、ここで紹介した以外にも小島さんの本棚に登録されているよ。
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- 1位
- ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作
- 著者名:アゴタ・クリストフ
- 発売元 : 早川書房
- 価格:713円
戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理ー非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。
- 2位
- 18世紀のロンドン。解剖教室の師匠と弟子のどたばたミステリー
- 著者名:皆川博子
- 発売元 : 早川書房
- 価格:1,944円
18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が…解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくも哀しい不可能犯罪に挑む。
- 3位
- 海の見える街に住む三男三女母ひとりに父が遺した奇跡
- 著者名:朝井リョウ
- 発売元 : 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 価格:1,620円
星になったお父さんが残してくれたものー喫茶店、ビーフシチュー、星型の天窓、絆、葛藤ーそして奇跡。東京ではない海の見える町。三男三女母ひとりの早坂家は、純喫茶「星やどり」を営んでいた。家族それぞれが、悩みや葛藤を抱えながらも、母の作るビーフシチューのやさしい香りに包まれた、おだやかな毎日を過ごしていたが…。
- 4位
- 糸井重里さん翻訳の、親子で楽しめる謎解き絵本
- 著者名:ウォルター・ウィック
- 発売元 : 小学館
- 価格:1,428円
米国で大ベストセラーの「ミッケ!」シリーズは、精巧なジオラマを写した写真の中に、かくされているさまざまなものを探していく謎解き絵本。たとえば、おもちゃや模型、アンティークやぬいぐるみ、石や木の実など、さまざまなもので構成される画面の中に、いろいろなものが隠されている。
- 5位
- 平穏な町を浸食する恐怖を緻密に描いた吸血鬼小説の金字塔
- 著者名:スティーヴン・キング
- 発売元 : 集英社
- 価格:823円
幼い頃を過ごした町に舞い戻った作家ベン。町を見下ろす丘の上に建つ廃墟同然の館は昔と同様、不気味な影を投げかけていた。少年の失踪事件、続発する不可解な死、遺体の紛失事件。田舎の平穏な町に何が起きているのか?ベンたちは謎の解明に果敢に挑むのだが…。「永遠の不死」を体現する吸血鬼の悪の力に蝕まれ崩壊していく町を迫真のリアリティで描いた恐怖小説。
小島秀夫
こじま・ひでお●1963年、東京生まれ。全世界でシリーズ累計販売本数が3110万本(2011年12月末時点)を超えるゲーム『メタルギア』シリーズ監督。(株)コナミデジタルエンタテインメント 小島プロダクション監督 ゲームデザイナー。無類の本好き、映画好きで、その選択眼と鋭い批評が注目されている。Twitter公式アカウント @Kojima_Hideo 公式ブログ「HIDEOBLOG」にてWEBラジオ「ヒデラジ」を配信中。