第22回『土屋礼央、アジアの戦いをサポートするの巻』後編 土屋礼央

更新日:2013/8/6

韓国語で案内所はアンネーソ
新聞はシンムン。似てますな

土屋礼央、アジアの戦いをサポートするの巻』後編

アジアの戦いに挑んでいる、我々(FC東京)。
決勝トーナメント進出は決めたものの
今後をより有利に戦う為に
予選リーグ最終戦、是が非でも勝利したい。


それはサポートせねば。

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FC東京を愛して止まない僕は
声援でチームをサポートすべく
予選最終戦の地、韓国へ初上陸を決めました。

観戦スケジュールは試合当日入りの一泊二日。
しかも帰りは翌朝8時発の飛行機。
まさに弾丸ツアー。
しかし
朝自宅を出れば、夜韓国でサッカーが見られて、
次の日、昼から日本で仕事が出来る。
交通手段技術、ゴイスー。
と人間の努力の歴史に感謝。

出発当日。
前日AM3時まで起きていたものの
朝5時起床で韓国に向けて出発。
ちなみに自宅からの恰好はコチラ。

勿論、FC東京ACL仕様ユニフォーム。

自らが少しでも広告塔になるのであれば
少々の恥ずかしさは気にならない。
(前編参照)

「これが普段着ですけど、何か?」

その気持ちで挑もう。
ユニフォーム移動はプラスの面も。
ユニフォームは試合中の選手がサッカーをしやすい様、
発汗性が優秀かつ軽量化がなされています。

なので普段着としても、NOストレス。

実は長距離移動に適した衣服なのかも知れない。
「日帰りかっ」
と突っ込みたくなる程の荷物量なリュックを背負って成田へ向かう。


もちろん、このまま出発です

それにしても

二時間しか寝ていないのに目がパチりな土屋さん。

理由は
2010年に誕生した新しいスカイライナー。
京成電鉄が、
「このルート、線路延伸して成田まで繋げたら、もっと早く空港いけんじゃね?」と
従来のスカイライナールートとは別ルートを成田まで延伸し
開通した京成成田空港線。
これにより今まで日暮里から51分かかっていた成田行きが
なんと36分で成田に到着。

バモス、企業努力。

そんな素敵な新しいスカイライナー。
実は土屋さん、今回、初乗車。
興奮しない訳がありません。
ルンルンで
6時35分日暮里発のスカイライナーに乗るべく、
新宿経由で日暮里へ。
途中、新宿駅で
まさかの

5時55分発の成田空港行き成田エクスプレスに遭遇。

これに乗れば、日暮里経由より乗換が少なく、便利に移動出来る……。
と思いましたが、
「ここは見逃してやるから、早く逃げろ」

スカイライナー初乗車を優先。
ベテラン刑事の様な面持ちで、成田エクスプレスを見逃してやり、日暮里へ。

日暮里到着。
京成のホームに移動。

スカイライナー来たっ!




スカイライナーキターーーーー!
思わず連写な土屋さん

無事乗車。


うーん、感激。


初スカイライナーでご満悦な土屋さん

それからというもの、
スカイライナーから見る
初めての景色をガン見。
この時間を睡眠に当てるのが
サッカー観戦者にとって賢いプランではありますが
そうはいかない鉄ちゃんの性。

ここが今回のメインと言わんばかりに
スカイライナーを堪能しました。

そして36分後
予定通り、成田空港に到着。


もっと乗っていたかった……。

36分で到着するスピードに興奮しているのにも関わらず、
早く到着してしまうのも残念と言う、
ツンデレならぬ、ホコタテな私。

グッバイ、スカイライナー。
移籍してしまった今野選手の様に
スカイライナーを見送り、成田空港へと向かう。


もっと乗っていたかった。
俺を置いていくのかスカイライナー……

久々の成田空港だぜ。
(数年前の一人L.A.以来)


HBの成田空港(久々の成田空港の略)

10時発釜山行きのJAL。
出発の三時間前をきっちり守り、チェックイン、出国審査を済ます。
出発まで2時間も余ってしまった……。
うーん、われながら航空会社に喜ばれる見本の様なお客さんです。

ここで一人の東京サポの方に声をかけられる。

「礼央さんですね!本当に一人で行かれるんですね、
ユニフォーム来ているからすぐ分かりました!」

韓国に旅立つ事はF.C.TOKYO魂!の中でもコメントしていたので
サポーターの皆さんには認知されているらしい。
ちなみにその方は、まだ私服。
僕はユニフォーム。

うーん、我ながら、ナイス気合い。
思わず、ユニフォーム姿をツイート。


空港での、ユニフォーム姿は僕オンリー。
自分を褒めたくて、この写真をツイート

さて、出発までの二時間をどう使いますか……。
そうだ、ここは韓国での行程を確認しよう。

交通手段も確認したいので
本屋さんで
地球の歩き方、釜山編を購入し
乗り方、マナーも含め勉強タイム。


出発までは、地球の歩き方で韓国をお勉強

釜山から蔚山スタジアムへは釜山からバスで1時間。
KTXで20分らしい。


おぉ、KTXだ!

KTXとは韓国の新幹線。
ぶっちゃけ、
日本の鉄ちゃんは
日本の巧みで精巧なシステムやフォルムに興奮を感じるので
時簡がアバウトだったりする海外の鉄道には
興味がなかったりするのですが


KTXとなると話は別だ。

乗らない手は無い。

韓国の交通手段のメインはバスっぽいので
バス移動も興味もありましたが、
ここはKTXです。

興奮してきたぜ。

KTX景気で、目がパチリ。
明らかにこの2時間は絶好の仮眠タイムな気もしましたが
興奮ついでに、
朝食を食べながら韓国勉強タイムに費やしました。

最後に円をウォンに両替。
3万円を35万ウォンに。
一桁増えたので、なんだかお金持ちになった気分。


円もウォンに両替。
10000ウォン札の人がヒゲを伸ばした小山薫堂さんに見えなくもない

そして出発。
ロビーには
数人の青赤を身につけている人と遭遇。
なんだかホッとする。

韓国までは、2時間15分。
国内線と変わらない飛行時間。
荷物も預ける必要の無いリュックのみ旅行。
しかも飛行機はJAL。
海外に行く感覚まるでなし。
なので、この行程にさほど、興奮要素無し。
さて、少し寝ますかな。


「機内食です」

おぉ、まさかの機内食。
考えてもなかった、2時間15分なのに……。
その分チケット代安くしてほし……、

さっき朝ご飯食べてお腹いっぱいだし、
とりあえず寝るかな。

座席をリクライニングっと……。


「すみません、お食事中のリクライニングはおやめ下さい」

なるほど……、

どうしようかな……、

もったいないから、機内食、食べよ。

食べ終わり、お茶を飲んで、ウトウトしていたら、もうそこは韓国。

窓から見える沢山のハングル文字が
韓国に来た事を教えてくれます。

無事、韓国釜山に到着。


韓国到着!

入国審査。

さっそく、
入国審査の人と韓国語で会話しようと試みる。
先ずは
オープニング「アニョハセヨ」と
締めの「カムサハムニダ」で基本を押さえよう。

「アニョハセヨー」

「アニョハセヨ」

審査終了。


「カムニダ」


カムサハムニダ失敗。

一勝一敗で入国審査終了。

無事入国。

先ずは自前のiPhoneを韓国仕様に切り替え。
MacFanで連載を持つ身なのに、切り替えに難航してしまったので
近くにいた青赤サポの方に質問して、ようやく切り替え成功。

未開の地で
青赤の人がいると、とても話しかけやすい。
凄く、仲間意識が強くなる。

「礼央さん、バスで釜山市内に向かいましょうよ!」

最も便利で主流な
市内までリムジンバス移動を
青赤サポの方に勧められましたが
最近、空港から市内にゆりかもめ的な新交通システムが開通したらしい

(地球の歩き方に載っていました)。

一人になるのは不安ではありましたが
ここは電車移動にチャレンジ。

東京サポの皆さんがバス乗り場に移動するのを横目に
一人、駅に向かう。


サポーターがバス乗り場に移動するのを横目に、僕は駅に向かいます。
誰も駅に向かわないんだけど、大丈夫かな……

ええと、駅はどこでしょうか……。

ハングル文字、分からな過ぎる……。

英語や漢字ならなんとなく想像出来ますが、
ハングル文字だけは、お手上げ。
解読しようという気にもなれない。

結果、看板に描かれている電車のマークだけを頼りに駅へ。
イラストって世界共通で偉大です。

切符売り場は日本語表示ボタンがあり、問題無く購入。
コイン型の切符が出てきました。
コイン型の切符だったので、改札でコインを投入する所があるのかと探していたら
どこにも投入口が無い。
どうやらこのコインが非接触型のICチップになっているらしい。

Suicaの様に改札にタッチしてホームへ。

プルルルルル……

ホームについたら途端に、電車が発車しそうだったので
ホームも堪能したかったのですが、駆け込み乗車。

勿論、車両の先頭をゲットし
景色ガン見。

そんな事をしているのは僕だけでした。
韓国の人はそんな僕をどう思ったのだろうか……。

途中、地下鉄に乗り換えて、無事釜山の繁華街、四面(ソンミョン)へ到着。


切符の自動販売機。
日本語ボタンがあるので、安心っす

気持ちは青少年ですが、僕は普通券だろうな……

おつりが出て来た!と思ったら、
なんだか一つだけヘンテコな色のコインが


こちらが切符的なもの。Suicaみたいにこれを改札にタッチします。
なぜ円型……


ここにタッチ

途中、乗換駅の沙上駅

こちらが駅前。逆側は栄えているのに、
何故か僕はコチラ側を撮影

案内図には日本語も表記。助かります

こちらが釜山の地下鉄路線図。
これを見ると改めて東京の地下鉄の複雑さを実感

こちらが時刻表。
数字の横のハングル文字は恐らく”分”の意味だと思うのだが
その文字いらない気が……


釜山の繁華街、四面に到着!

とりあえず予約したホテルへ行ってみよう。
しかしホテルが何処だか全くわからない。


車の進行方向が日本の逆ですな。
って言うか、きっと日本が逆なんだな

自宅でプリントアウトしてきた
ホテルの地図を見て確認をする。

すると、遠くの方から、
やたら僕を手招きしてくれるおじさんがいる。


ボラれる!

完全お上りさん状態の僕に
相手から声をかけてくる時は
ボラれる以外、ありえない!

初韓国で
危機管理体制がレベル5の僕。

逃げようかとも思いましたが
あちらから僕に近づいてきました。

「誰かー!ぼられます!助けてくださいー!」
と韓国語で言える準備はしていません。

僕の知ってる韓国語はアニョハセヨとカムサハムニダだけ。

おじさんがどんなに悪い人でも
ウエルカムな雰囲気しか出せない。

しかも、まだどちらがこんにちはかも、確認しないと不安なレベルです。
出会い頭にカムサハムニダと感謝しかねない。

どうする?俺?

「何処に行こうとしてます?」


オジサン、日本語オジョウズネ。

ユニフォームを見ての判断か、日本人である僕が、道に困っていると思ってくれたらしい。

「えーっと、東横イン、四面店です」

「あぁ、そのホテルなら、この道をまっすぐ行って、階段登って、そこを右ね」


「カムサハムニダ」

全てを日本語で会話していたのに
僕の最後の言葉は韓国語。

どっちが韓国人かわからない会話のキャッチボール。
でもおじさんありがとう。
おかげで、ホテルの方角がわかったよ。

地下街から地上に出る。
少々、唐辛子の匂いがする四面の町並み。
おじさんに言われた方向に歩いて行く。

交差点で信号待ち。


韓国の信号機、日本のものに比べて、
人がスマートです。足長っ

「何処にいかれるのかい?」
また韓国の方に話しかけられる。
どうやら、韓国の方は僕が相当困っているお上りさんに見えているらしい。
ここでも日本語で会話。ホテルはあそこだよと説明してくれました。
勿論、最後は僕だけカムサハムニダ。

ようやく、ホテルに到着。


色んな人に誘導されて、ようやくホテル到着!
うへぇ、疲れたぜ

さぁフロントの人と韓国語で喋るぞと指差し韓国語で調べた
「私の名前は土屋礼央です。今日部屋を予約しました」
を言う気マンマン。

フロント到着。

先ずは
「アニョハセヨー」


「いらっしゃいませ、チェックインですか?」

アナタモ日本語オジョウズネー。

ここまで、すべて日本語で問題無しの韓国。
しかも見渡すと、フロントの休憩スペースにいる人は全員FC東京サポ。
安心感と連帯感はもの凄く強くなりましたが
韓国に来た気がしないw

「一緒に蔚山スタジアムに行きましょうよ!」
お互い移動ルートが不安なので、何人にも、一緒の行動を薦められましたが
ここは、もうちょっと、韓国に来たぞ感を感じたい。
お誘いは嬉しかったですが、蔚山までは単独行動をチョイス。

荷物を預けて、一人で四面の街へと繰り出しました。

試合開始は19時30分。
韓国到着が12時すぎだったので
空港に到着した時は
7時間も猶予があると思っていましたが
時計を見ると、思ったより時間がない。

KTXに乗るまでにイベントを挟むなら一つが限界です。

それにしても疲れた。

そう言えば、ほとんど座っていない。

ぶっちゃけ、朝食&機内食で韓国料理を食べられる程の空腹はまだ無い。
ここは一つ、喫茶店に入り、今後のルートの確認をしよう。


さて、どこかに入って休憩しよう。
日本語OKな所もそれなりにあって、安心!

なんだかとても綺麗なお店と、ボロボロのお店が混在している
四面の繁華街を散策。
せっかく韓国に来たんだから、これだっって喫茶店に入りたい。
なかなかお店が決まらない。

すると、懐かしいじゃありませんか、
ダンキンドーナツの看板が目に入る。

「おぉ、日本を撤退した、ダンキンドーナツ!」

10年近く前に、惜しくも日本から撤退のダンキンドーナツがありました。

昔はよく通っていたものです。

ダンキンドーナツか……

韓国まで来て、ダンキンドーナツとは如何なものか。
しかし
意外と時間がもう無いのと懐かしさへの興味。
そして
もういい加減、一度座りたい。


日本を撤退したダンキンドーナツ発見!
なつかしいなぁ、入りたいなぁ……

ダンキンドーナツ入店。

珈琲とチョコレートドーナツを注文。

「おぉ、日本にいた時と同じ味!」


ダンキンドーナツ入店!そして注文!
カムサハムニダ!

韓国でそれで良いのか?ともう一人の僕が問いかけますが
これはこれで日本では味わえない体験。
隣でおばちゃん達が
やたら大きい声でおしゃべりをしていますが
会話がまったく分からないので会話が音楽の様。
逆にリラックス。

2012年にダンキンドーナツを食べられる喜び、プライスレス。

さて、そろそろ蔚山に向かいますか。
韓国の新幹線KTXの乗換駅である、釜山駅に地下鉄で向かう。


KTXに乗る為に釜山駅に向かう!

もうここからは、FC東京サポに出会う出会う。
釜山に向かう地下鉄の中でも声をかけられ、お互い、蔚山へのルートを確認し合う。
僕も心配なので、話しかけられるのが嬉しい&安心。


釜山駅まで来ると、FC東京サポーターもどんどん集まって来た!

そして目的地が同じなので
自然と、集団行動になっていく。
なんだかロールプレイングゲームみたいな気分です。
10人ほどの団体でKTXに乗る。

ホームでKTXを発見。


キャー!

ここだけは東京サポから、鉄ちゃんに変化。
興奮状態で先頭まで行って撮影。


KTXだー!興奮し過ぎた髪型の土屋さん

KTXベストショットはコチラ。
ちょっとズレている所が素敵

そして
最高速度300kmのKTXに乗車。

「景色は掛川あたりと同じですね」

行動をともにしたサポの人と、
鉄トークも交えて、楽しい電車移動。


ドロンパも荷台からKTXを堪能中

せっかくなので、車内販売で珈琲を注文。
「5000ウォンです」
あまりの桁の多さにぼったくられた!と思いましたが
実質400円程度。
せっかくなので
「チョムサゲヘジュセヨ?」
と韓国語で「安くなりませんか?」
と値段交渉をしてみましたが

「それはちょっとゴメンなさい」
と日本語で断られる。

もうどっちが日本人だかわからない。

KTXも20分ほどで蔚山に到着。
もっと乗っていたい!
ふたたびホコタテな土屋さんですが
無事、蔚山駅に到着。


わずか20分足らずで……

蔚山駅到着!

そこでサポ軍団は20人程に膨れ上がる。


駅前ではサポーター仲間と記念撮影!

この駅はスタジアムへの最寄りの駅ではありますが、
ここからスタジアムまでなんと15km。
値段も馬鹿にならなそうなので、
サポ同士、乗り合いでタクシー移動。

タクシー代は15000ウォン。
遠回りされた!騙された!と思いましたが、
ここも実際は1300円程度。
韓国のタクシーって安いのね。


蔚山スタジアム到着!

スタジアムに着くと、蔚山サポはほとんどいなくて、
大半がFC東京サポーター。

FC東京のチームマスコット、ドロンパもいたり
入り口ではチームの社長、阿久根社長もいらっしゃった。
もう、その光景は
韓国なのに、日本にいるみたい。
なんだかとても誇らしげ。
韓国にFC東京ここにあり!と示せている気がしました。


スタジアムの外には既にFC東京サポーターの列がっ。
ここから中の写真は使えませんので、しばらく画像ではサヨウナラ~

キックオフまで約2時間。
サポーターの皆さんに協力してもらい、
F.C.TOKYO魂!のタイトルコールも撮影。
一応、番組MCとしての役目も果たし、
試合へ挑む準備は万端。

さて、前編でも書いた通り、
せっかく韓国まで来たのだから、TV中継に映りたい。
サッカー中継は、試合中に何度かサポーターの映像が差し込まれます。
サポーターの数も多いとはいえ、300人ほど。
TVに映る可能性は
日本にいる時よりかなり高い。

ドン・キホーテで購入した
アジア王者を意識した王冠をかぶり、
さらに
国を代表して戦っている証として
日の丸をマント代わりにして首に巻く。

アジアの戦い仕様の応援の準備終了。
ちょうど、ゴール裏、最前列が空いていたので、
生まれて初めて、ゴール裏最前列で観戦。

選手がウォーミングアップ前にゴール裏に挨拶に来てくれました。
手を振るサポーター、そして僕。
それに両手を挙げて、答えてくれる選手。


選手に手をふってもらえるって、なんだか嬉しいね。

なんとなく、森重選手が僕の恰好を見て、
苦笑いをしていたのは、気のせいだっただろうか?
(今度、聞いてみよう)

試合開始。

声をだす僕らサポーター。
日本での試合よりサポーターの人数も少ないので、
一人一人がいつも以上に声をだしている気がしました。
一人一人の責任感を感じます。
勿論、僕も全力で声を出す。
しかし、応援で声を枯らしてしまうのは、
仕事上、多方面に迷惑をかけてしまう。
かと言って、声をセーブするのも、サポとして失礼です。

腹式呼吸で喉に負担をかけずに全力で声援。

やたら、太い声での応援となりました。
(試合が終わった時は、背筋の使いすぎで腰が痛い痛い)

前半36分
蔚山、先制ゴール!
先制点を奪われてしまいます……。

がっかりする僕ら。
しかしすぐさま、声を出すコールリーダー。
そうだ、その通りだ。
僕も続けて声を出す。
僕が選手なら、今こそ声が欲しい。

失点が、逆にサポーターの一体感を強める。
得点を奪った時の一体感は快感なのですが
劣勢の時こそ、サポーターは力の見せ所です。

後半は一点を追いかける展開。
攻め続けているものの、なかなか点が入らない。
FC東京を鼓舞するチャントを歌い続ける僕ら。
するとゴールと観客席の間をカメラマンの方が横切る。
その口元を見ると、我々サポーターと同じチャントを口ずさんでいました。
カメラマンさんも僕らと一緒に戦ってくれている。
カメラマンという仕事をしながらも、日本人として、共に戦ってくれていました。
なんとも嬉しい光景であった。

引き続き
シュートを打ちまくるFC東京の選手。
優勢に試合を進めるも
シュートはなかなかネットを揺らせず、ポストを叩くばかり。

時間がない。
しかしサポーターが選手より先に諦める訳にはいかない。
全力で声を出す。
僕らには、それしか出来ないからこそ、声をだす。

試合終了。

惜しくもFC東京は蔚山現代に0-1で敗れてしまいました。
これで、決勝トーナメント一回戦は中国でのアウェー戦となりました。

でも大会が終わった訳ではありません。
この試合に勝利し、決勝トーナメントの試合が日本で行われる事を信じて疑っていませんでしたが
次の試合会場が中国に変わっただけです。

選手が終了後挨拶をゴール裏にしにきてくれました。
誰もブーイングはしない。

「頑張ろう!」
「切り替えて行こう!」
「応援してるぞ!」

選手は一様に悔しい表情をしていましたが
サポーターは未来を信じて、拍手を送る。

出口では阿久根社長が一人一人と握手をし挨拶。

「今日はすみませんでした、必ず東京に戻ってきますから!」

頭を下げる社長。

いえいえ、阿久根社長。
逆に、我々サポーターが
チームに色々な初体験をさせて貰っているのです。
謝らないでください。
本当にありがとうございます。
そして一緒に韓国に来てくれて嬉しいです。

スタジアムから引き上げて行くサポーター。
しかし僕は
プライベートで来たとはいえ
一応取材申請もしていました。
せっかくなので、
試合後、監督会見などを見学。
手応えもあったのだろう、みんな前を向いていました。
これは決勝トーナメント一回戦が楽しみです。

さて、僕も帰りますか……。

会見会場を後にし、スタジアムの外に出る。


誰もいないんですけど……。

スタジアム近辺は真っ暗。
勿論サポーターを乗せる予定だったバスもタクシーも、全く見当たらない。

真っ暗な広い空間にぽつんと僕一人。

行きはサポーターの皆さんと一緒にきたから、問題なかったけど
帰りのルートの事をまったく考えていませんでした。

本当に誰もいない。
バスもタクシーも走っていない。
ハングル文字全く理解出来ない。

これは困った。
本当に困った。

駅まで15kmか……。
真っ暗だなぁ。
ヤバいなぁ(汗)。

普段だと、こういう状況は
ネタにもなるし、オイシイかもと思ってしまう性分なのですが

今回ばかりは本当にヤバい。

すると、たまたま通りかかった、FC東京スタッフの方

「あ、礼央さんお疲れさまです!帰れますか?」


「帰れません!」

こんなに即答した事は過去に経験がない。
本当に何もわからなかったので
ここは助けを借りてしまいました。

スタッフさんに蔚山駅方面に向かってくれるタクシー乗り場がある場所まで
送ってもらいました。
本当にありがとうございました。

そして無事、蔚山駅に到着。23時台のKTXの切符を買えました。
そこには
まだ東京サポーターも沢山いました。
皆さんも帰りの交通手段を見つけるまで相当苦労した模様です。

そう言えば、お腹空いたな。
駅構内に食事が出来る所は無いかな?


ダンキンドーナツ発見。

ダ、ダンキンドーナツか……。

韓国まで来て、二食連続ダンキンドーナツは避けたい……。


結局、コンビニに売っていたハンバーガーを購入。


帰りの蔚山駅ではハンバーガーを食べる……

韓国にきて、ドーナツとハンバーガー。
でも美味しかったです。日本と同じぐらい……。


ちゃんと美味しい!

無事KTXに乗車→釜山に到着。
しかし釜山駅から、四面駅までの地下鉄は終電がなくなっていたので
同じホテルに宿泊予定だったサポーターの方々と一緒にタクシーで四面へ。


ちなみにKTXの駅には改札がありません!
なんて道徳力!

ホームで釜山方面のKTXを待つ。
信号的なものはほとんど無いのね

無事にこのKTXで釜山に帰ります

釜山到着!ここから先はタクシーでホテルへ

「一緒に食事どうですか?」
と誘われましたが、次の日は朝8時の飛行機。
心配性な僕は朝6時には空港にいたい。
これから、食事にいったら、寝坊しかねない。
なので残念ながら、食事のお誘いをお断りして
再びコンビニへ。
そこで弁当とおにぎりとレッドブルを購入し、ホテルへ。


夕飯はコンビニ飯

カップ麺

何味かわからないおにぎり

レンジで温めたお弁当を食べる。
韓国の夕飯はお弁当か……。
いただきます……。


美味い!!

おぉ、韓国のお弁当オイシー!


お弁当、凄く美味しい!

なんか満足。
そして爆睡。

2時間後起床。
(起きられるものですね)

そう言えば、普通の着替えを持ってこなかったので
帰りもユニフォーム。


帰りはリーグ戦用のユニフォームで帰宅。
よく起きられました

朝ご飯は昨日買ったおにぎり。美味い!

ホテルの前に止まっていたタクシーで空港に移動。
朝6時、空港着。
なんと30分で全ての手続き終了。

1時間30分も時間があまってしまった。


それにしても早く空港に着き過ぎた……

しかし、眠い……。

でもここで寝てしまうと、
盗難にあうかも知れない……。
日本は信じていますが、
海外はまるで信じていない土屋さん。

夜購入した、レッドブルを飲んで、眠気を覚ます。


こちらが韓国版Red Bull。よく見ると青赤

いただきます……。

ゴクリ。


うぉお、レッドブル、韓国味ぃ……。


うぉぉ……。
韓国版のRed Bullは馴染めない味だぜ……

レッドブルって国によって味が違うのね……。

うげげげ……。

あまりにも僕の口にあわずに、完飲できず……。

でも口に合わなかった驚きで眠気は吹っ飛ぶ。
デューティーフリーってロッテの専売特許なのか?
とか考えているうちに時間が経過し
無事、何も盗られず、機内へGO。

釜山離陸。

グィーン

あっという間に成田着。

空港からは成田エクスプレスで都内へ。
そして12時に自宅に到着。

「頑張れば、韓国からテレホンショッキング駆けつけられるな……」
とか思いながら、
今朝まで韓国にいたのに、笑っていいとも!を見る自分。

そしてこの日は、
その後、番組のタイトルコールのデータをF.C.TOKYO魂!スタッフに渡し、
仕事の打ち合わせからのライブリハ。

リハ22時終了。

23時、泥の様に寝る。

そして次の日、
録画していた、FC東京対蔚山の試合をチェック。

そういえば、僕、映ってたかな……。


王冠被った僕、TVに映りまくってるんですけど。

しかも梶山のシュートがポスト直撃だった時に
悶絶した僕の表情がスローモーションで映っとりますがな!!


スローモーションで映ってる!


うーん、ス・テ・キ ♥

番組スタッフが興奮しながら、
「礼央さん、エンターテインメントの神様が降臨してました!」
とメールをくれていた理由がようやく分かりました。


こんな格好で黄昏れた状態で映ってる!!

王冠が効果てきめんでしたな。

ACL情報に戻りましょう。
韓国では敗れてしまったものの、
ACLの次なる戦い、決勝トーナメント一回戦もすぐやってきます。
対戦相手は他のリーグを一位で通過した広州恒大
これがまた、話題満載のチームなんです。
分かりやすく言いますとお金持ちなんです。
中国のマンチェスターシティー、
中国のレアルマドリードとも言われています。
実際、金にモノを言わせて、世界中から有数の選手を補強しています。
もう手当たり次第と言いましょうか。
しかも補強は選手だけではありません。
実は最近、成績優秀だったにも関わらず
韓国人監督を解任。

なんと
年俸10億円で
イタリアの名将
リッピ監督を招聘。
(凄過ぎる!)

これには世界中が驚きました。
そして名将リッピ監督、FC東京戦がACL初采配なのです!
有力選手を多く抱え、名将リッピが指揮を執る広州。
聞く所によると反日感情が強いと言われている広州。
そんな広州恒大と敵地での戦い。
負けたら、そこでおしまいの決勝トーナメント。

ちなみに試合はいつでしょうか。

このダ・ヴィンチ、更新は5月30日です。
更新初日にお読みになっている貴方に朗報です。


ACL決勝トーナメント一回戦。
広州恒大対FC東京


5月30日、本日です。
BS朝日で21時00分より生中継です。

これは見ない訳にはいきません。

サッカーですが、TV観戦の予定
パスしちゃいやん。

本日ですよ!
あなたは見ますか?
見ませんか?

そんな事を読者の皆様にトウ、キョウです。

ではでは土屋礼央でした。