「たそがれ堂は今日もやさしい涙を流させてくれる」 ちょっと不思議なコンビニで繰り広げられるハートウォーミングな物語

文芸・カルチャー

公開日:2020/3/31

『コンビニたそがれ堂 花時計』(村山早紀/ポプラ社)

 累計42万部を突破した大人気シリーズの最新刊『コンビニたそがれ堂 花時計』が、2020年3月26日(木)に発売された。ちょっと不思議でハートウォーミングな物語に、読者からは「たそがれ堂は今日もやさしい涙を流させてくれますね。他作品とのつながりにもニマニマしてしまった」「まさに雪が溶けて春が来るみたいに心があったかくなる。一人でも多くの人に読んでほしい」といった声が上がっている。

 「コンビニたそがれ堂」シリーズは、海辺の街・風早にある謎めいたコンビニを舞台として繰り広げられるファンタジー作品。そのコンビニは夕暮れから明け方まで出現し、心から欲しいものがあると稀にお店への道が開かれるという。

 著者は「シェーラひめのぼうけん」シリーズや『桜風堂ものがたり』などで人気を博してきた作家・村山早紀。読者の心を動かすストーリーテリングに定評があり、「コンビニたそがれ堂」シリーズは「ほっこりしたり感動できるエピソードが多くて大好き。時々ふと読み返したくなります」「心が疲れたときに読むと染み込んでくる。『夏目友人帳』の世界観や児童文学が好きな人にもおすすめ」「短編集で読みやすいし、泣いたり笑ったりして最後はホッとできるお話がいっぱいです!」と根強い支持を集めている。

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 最新刊はシリーズの第9弾にあたり、街で見かけた学生を救おうとするやさしい幽霊の物語「柳の下で逢いましょう」、遠い昔に別れた人との不思議な時間を描いた「約束の夏」、すれ違う少女たちの願いが切ない「踏切にて」の3本を収録。

 また最新刊の発売にあたって、著者はTwitter上で「こういう時期ですから、せめてたそがれ堂の魔法の世界で、ひとときの健やかな夢を見ていただければと思います」というコメントを投稿。「物語の世界に心を遊ばせることは、逃避ではないですから。現実をしばし忘れ、ここではない世界でひととき休むことで、明日からの辛さと向き合うための力が蘇ることもあります」と、メッセージを綴っていた。

 「コンビニたそがれ堂」シリーズは連作短編なので、どの巻から読み始めても楽しめるはず。ぜひこの機会に本を手に取って、人の心を癒す“物語の力”に触れてみてほしい。