滝沢カレンが書店員に贈った“秘密のメッセージ”がTwitter上で大きな話題に「ちょっと涙が出てきました…」

文芸・カルチャー

更新日:2020/4/21

『カレンの台所』(滝沢カレン/サンクチュアリ出版)

 オリジナリティーあふれる言語センスで注目を集める滝沢カレンのレシピ本『カレンの台所』(滝沢カレン/サンクチュアリ出版)が、2020年4月7日(火)に発売。書店員への“粋な計らい”が隠されていたことが判明し、ネット上で大きな話題を呼んでいる。

 同書はレシピ本にも関わらず、料理のきっちりとした手順や細かな分量が一切出てこないという異色の内容。「やれやれとボッタリくつろぐ鶏肉たちに…」「お醤油とお酒を全員に気づかれるくらいの量かけ流します」など、独特の表現によって料理ができあがるまでの工程が語られていく。

 今回話題の発端となったのは、Twitterでとある書店員が行った投稿だった。投稿者は『カレンの台所』に挟まった売上スリップの裏側に、滝沢から書店員へのメッセージが記されていたことを写真つきで紹介。「あ、見つかりました」という一文から始まるその文章には、「この度は本屋さんで働くあなた様のおかげで私の本がたくさんの愛ある皆様へ飛び立つことができました」「一人前の本にしてくれてありがとうございます。そして居心地の良さをありがとうございます」という言葉が綴られていた。

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 スリップの内容に対して投稿者は「素敵なメッセージ、ありがとうございます」と感謝を述べ、「いつ要請がきて店が閉まるか分からない不安や鳴り止まない電話。日々増えていくお客様。疲弊いていくばかりの現状で、このメッセージに店員皆とても励まされました」と胸中を語っている。

 心温まる書店の“舞台裏”を明かした呟きは、9万以上の「いいね」を集めることに。ネット上では「スリップ整理をする書店員さんだけが気づく、秘密のメッセージ。なんか泣けてきます」「うれしいメッセージですね。販売業はどこもつらい立場だろうから、ちょっと涙が出てきました…」「これを考えた人は素晴らしい! カレンちゃんの文章も素敵だなあ」といった声が続出している。

 また書店員の投稿は拡散された末、『カレンの台所』の版元であるサンクチュアリ出版の社員のもとに届くことに。社員はリプライで「担当より滝沢カレンさんにもお伝えさせていただきます」と、書店員の言葉を滝沢に伝えることを約束していた。

 社会に大きな混乱が生じている最中、一冊の本をめぐって繰り広げられたやり取りに、多くの人が心を癒されたようだ。