「本屋大賞」受賞『流浪の月』の“主題歌だと思う曲”は? Twitterで募集した結果は…

文芸・カルチャー

更新日:2020/4/21


 2020年本屋大賞を受賞した小説『流浪の月』(東京創元社)の“主題歌だと思う楽曲”をツイートする企画が、2020年4月7日~4月14日にかけて行われた。Twitter上ではさまざまなユーザーが企画に参加し、多くの投稿が寄せられた。

『流浪の月』は、数々のBL作品で知られ、2017年以降は一般小説でも活躍している実力派作家・凪良ゆう氏の長編小説。作中では小学生の頃に誘拐され、約2カ月青年の家に「監禁」された事件により有名人となった少女を主人公として、その後の半生が描かれていく。

『流浪の月』(凪良ゆう/東京創元社)

『流浪の月』レビュー記事//ddnavi.com/review/596324/a/

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 今回の企画では、本と音楽が出会うマッチングサービス「Book Ground Music」(@bgm_bechords)と「ダ・ヴィンチニュース」(@d_davinci)がコラボ。期間中に「#その本に音楽をならそう」というハッシュタグをつけ、『流浪の月』の主題歌だと思う楽曲のツイートを募集した。

 実際に投稿されたツイートを見てみると、作品の切ない世界観とリンクさせながら主題歌を選ぶ人が多かった様子。とあるユーザーは月9ドラマ「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」の主題歌である家入レオの『未完成』を挙げ、「世界観や歌詞が『流浪の月』の雰囲気にぴったりです」とコメント。また劇場アニメ「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」Ⅰ.presage flowerの主題歌、Aimerの『花の唄』を挙げたユーザーは、「世間に理解されなくとも二人でどこまでも行く…というイメージかな」と語っている。

 個人的な思い入れのある楽曲を推す声もあり、「名探偵コナン」の主題歌『夏の幻』などで知られるGARNET CROWの『in little time』を推すユーザーは「ちょっと昔の曲ですが、世界観がぴったり。一冊読み終えたあと、二人を思いながら聴くと胸がつまってしまう」と綴っていた。

 全体的にバラード調の楽曲が多く推薦されており、鬼束ちひろの『月光』中島みゆきの『糸』といった曲を挙げる人も。他にも人気ボカロPが結成したバンド・ヨルシカの『靴の花火』や独特の世界観で知られるシンガーソングライター・天野月の『カメリア』など、年代もジャンルも異なる楽曲が集まっていたので、気になる人はぜひハッシュタグをチェックしてみてほしい。

 本企画に対して、著者の凪良ゆう氏もTwitter上で「うわあ、すごくおもしろそうです。わたしも好きな小説や漫画に『わたしがイメージする最強の主題歌つけるマン』なので、みなさまのイメージめっちゃ知りたいです」と言及していた。

 今回のキャンペーンは『流浪の月』を対象としたものだったが、「Book Ground Music」のサイト内では1900組を超える本と音楽の組み合わせが投稿されている。「気に入った小説には主題歌をつけたくなる」という人は、一度覗いてみてはいかが?