「炭治郎と無惨のこれまでが如実に表れてる」炭治郎を放そうとしない無惨の姿が話題/『鬼滅の刃』203話

マンガ

公開日:2020/4/28

『週刊少年ジャンプ』21・22合併号(集英社)

 2020年4月27日(月)に発売された『週刊少年ジャンプ』21・22合併号。『鬼滅の刃』第203話では炭治郎に固執する鬼舞辻無惨の姿が描かれ、「無惨様いつの間にこんな惨めなキャラになったんだろ」「どんだけかまってちゃんだよ」といった反響が相次いでいる。

 鬼と化し、醜い肉の塊に意識を絡み取られた炭治郎。「お兄ちゃん帰ろう」と訴える禰豆子の姿を認識しており、彼自身も「お願いします神様 家に帰してください」と願い手を伸ばす。しかし炭治郎の腕に現れた“目”が、「家族は皆死んだ 死骸が埋まっているだけの家に 帰ってどうなる」と容赦なく指摘。それでも炭治郎は笑顔を浮かべる家族の姿を思い出し、禰豆子と帰るためにゆっくり身を起こし始めた。

 禰豆子は死んだと目はうそぶくが、炭治郎は信じない。そんな彼を手助けするようにいくつもの手が背中を押し上げ、「余計な真似をするな亡者共」と憤る目はやがて無惨へと姿を変えていく。炭治郎を押さえつけ、「前を向くな 人を信じるな 希望を見出すな」「目の前にある無限の命を掴み取れ」などと迫る無惨。それでも“みんなの所に帰りたい”と手を伸ばし続ける炭治郎に、「お前だけ生き残るのか? 大勢の者が死んだというのに」と問いかける。

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 無惨の言葉に炭治郎は涙を流すも、今度は“柱”たちの手が彼の背中をさらに押し上げた。すると藤の花とともに頭上からも手が差し出され、その手を掴んだ炭治郎に無惨はしがみつきながら「待ってくれ頼む!!」「私の意思を 思いを継いでくれ」と叫ぶ。それでも藤の花の間から伸びる手を放さず、いくつもの手に引っぱりあげられていく炭治郎。やがて目を覚ました炭治郎は怪我を負わせた禰豆子たちに謝り、視線を交えたカナヲと微笑み合うのだった──。

 「散った仲間の手が押し上げ、散った仲間がひっぱりあげたんだね…」「全部が繋がる名シーン」と炭治郎を支え続けた人々に涙する読者が相次いだ一方、ネット上には「炭治郎と無惨のこれまでが如実に表れてる」「無惨と言うより無様だな」「最後まで同情する余地のない悪役ですね」といった無惨への反応も続出している。

 無惨の要求を拒み、ついに意識を取り戻した炭治郎。禰豆子や仲間たちとともに、何を語り合うのだろうか…。

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『鬼滅の刃』19巻(吾峠呼世晴/集英社)