第23回『楽しい長距離移動の方法 ~新幹線編&飛行機編~』 土屋礼央

更新日:2013/8/6

羽田空港までも、乗り継ぎが悪いとちょっとした長距離移動気分
車内でマクドナルドを食べても良いものかどうかは永遠のテーマ。おいにー

『楽しい長距離移動の方法 ~新幹線編&飛行機編~』

移動時間をどうすれば短縮できるか?
人類は今でもこの研究に時間を費やしています。
移動とは、今いる場所から次の目的地へと移る事。
あくまでも移動は、目的地に向かう接続部分であり、それ自体は目的ではありません。
移動は不必要な時間ですが、致し方ない時間。
現状、移動とは、そういうポジションです。

現在、新幹線で東京新大阪間2時間30分。
リニアモーターカーが開通すれば、60分で東京から大阪まで移動出来るらしい。
不必要な時間とされている移動の時間はこれからもどんどん短縮されるでしょう。
となると移動の究極は

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どこでもドア。
(以後DD)

自宅から大阪へ、ロンドンへ、ブラジルへ……。
DDさえあれば、生活から移動という概念が無くなります。
24時間、必要な部分だけとなり、人間生活がより豊かになる。


なんて素晴らしいんだ!

これからの移動人生はずっとDDの研究に費やしたい。
DDが発明出来たら、ノーベル賞間違いなしだ。
授賞式にもDDで行っちゃうぞ!

そう思ってしまいそうになりますが、

客観的に考えると自分が生きている間に
DDが開発出来る可能性は低い。


僕のポッケが4次元ポケットだったら、
ジャンレノの様にDDを出せるのだが……

では、どうすれば……。
先ずは移動を移動と考えない。

移動こそ必要な時間だ!

と思えれば、移動はたちまち素晴らしい時間に変化するのでは?

という事で、以前
「楽しい通勤通学の方法」
として
移動中の楽しみ方を色々とご紹介しました。
(なんだ礼央化本参照)

しかし
最近はスマートフォンという便利なツールが出来た為
移動中だろうがいつでもどこでも好きな情報が見られる世の中になりました。
すでに移動を移動と捉えない方法として成り立っているのかも知れませんが
いつでもどこでも情報が得られるスマートフォンは他の場所で使っても同じ。

移動中は、移動中にしか出来ない楽しみを味わう方が
より貴重な時間になるかも知れません。

移動をエンターテインメントと捉えた
駅間ノンブレスゲーム、反慣性の法則ごっこ
情報パネル、タッチパネル化プロジェクト、そして結局、外の景色を眺める……などなど、
なんだ礼央化で紹介した移動中の楽しみ方を
今、改めて実践して頂けると
思っていた以上に素敵な移動ライフになるかも知れません。

ちなみにこれらは、通勤通学の移動中の楽しみ方。
短距離移動での楽しみ方でした。


人生が全て移動だったら楽しいのにと思うくらい
移動を楽しむ男、土屋

今回のレオナルホド・ダ・ヴィンチは
まだご紹介していない長距離移動にフォーカスを当て
礼央化的楽しい長距離移動の楽しみ方をご紹介したいと思います。

「ちょっとっ! わたしにとっては、現状の通勤も長距離移動なんですけどっ!
全員が23区内に住んでいると思わないで!」

「誰? 国分寺を“ここ東京?”って言う人!
ここだって通勤圏内なんだからっ!」

では
今回の長距離移動の楽しみ方を紹介する前に
何処までが短距離移動で、
何処からが長距離移動とするのかを説明しましょう。

答えはシンプルです。

座席が前を向いているかいないかです。

レオナルホド・ダ・ヴィンチでは
鉄道、バスなど全ての交通機関で
立ち、座れたとしてもロングシートの場合は短距離移動。

BOXシート、
及び進行方向に向かって、前を向いて座席に座っている移動を
長距離移動とします。

実際の移動距離ではなく、
移動するスタイルによって短距離型、長距離型を分けています。

これは大きな違いです。

全く移動を楽しむスタイルが違います。

自分の前にプライベート空間があるか無いか。

これこそ、短距離移動と長距離移動の境目。
長距離移動には
目の前がプライベート空間だからこその楽しみ方がたっぷりございます。


今回は
進行方向に対して座席が前を向いている場合の交通網での


礼央化的長距離移動の楽しみ方をご紹介いたします!


長距離移動は、時刻表を見るのも楽しい。
線路は続いてるねぇ

***


長距離移動の楽しみ方その1

みんな大好き鉄道編

サンプルとして新幹線での東京→新大阪間を例にしてご紹介します。
約2時間30分の移動時間。

これだけの時間があると、その時間で仕事をしてしまおうと思うのも
現代人の賢さの一つ。
なので、先ずは新幹線移動中に楽しく仕事が出来る方法をお教えましょう。
この通りに仕事をしたら、新大阪では鼻高々で仕事を終えている事でしょう。


「新幹線移動で楽しく仕事が出来る方法」

朝早めでしょうか、駅に到着しました。

とりあえず、駅弁を買います。

これは仕事をしようが、車内で娯楽を楽しもうが共通必須事項です。
これこそ、長距離移動している!をポジティブに捉えられる最高のアイテム。

ここは外せません。


どんなにお腹がすいていなくても
お茶とセットで買いましょう。

デザートは別腹と言いますが

駅弁も別腹です。


駅弁は別腹です。太りません(嘘)

着席。

出発。


早速、駅弁を食べましょう。

仕事は?

焦らないでください。
まだまだ時間はあります。
腹が減ってはなんちゃらです。

なぜ、出発してすぐに駅弁を食べるべきなのか?


新幹線は近隣住民との約束で、
新横浜までは、スピードがあまり出せません。
より揺れの少ない時間に食事は済ませましょう。

食事を済ませ、お茶で一息ついたら

続いて、靴を脱ぎます。


これがとても重要です。

靴を脱ぐ、イコール、そこは部屋。
足様を解放させてあげる事で移動中のリラックス具合がかなり変わってきます。
座席の前がプライベート空間な長距離移動だからこその選択肢です。

駅弁の前に脱いでも良いのですが
足裏の匂いが駅弁の香りと混ざる可能性があります。
食後の方が安全です。

靴を脱いで家気分のあなた、
さ、次の行動に移りましょう。


勇気をもって寝てください。

えぇ?仕事は?

新横浜を抜けるとスピードが上がります。
心地よい揺れが満腹になったあなたをよりリラックス空間へ。
自分に嘘をついては行けません。
眠いでしょう?
寝てください。

もう仕事したいっす。
僕、結構元気なんですけど?
そう思うあなたもいる筈。

しかしその元気なテンション、

確実に、
普段乗らない新幹線に乗って
興奮しているだけです。

誰だって、新幹線に乗ると興奮するもの。
その状態での仕事は、客観視出来ないかもしれません。

目を閉じてみてください。
ほうら、凄く気持ちよい。

「でもこのまま爆睡してしまったら、仕事出来ないよ?」

ご安心下さい。
新幹線の場合はどんなにガチで寝ても、

不思議と名古屋近辺で起きます。

レム睡眠の周期なのでしょうか、
科学的根拠は全くありませんが、

確実に名古屋近辺で目が覚めます。

ちなみに僕は新大阪まで寝きった試しがありません。
(目覚まし無しで)

名古屋近辺で起きました。

そこから、新大阪までの1時間が勝負です。

しっかり睡眠をとっています。

チョースッキリしている筈です。

残り一時間しかない!


名古屋近辺までの睡眠で
チョースッキリ!ナチュラルエナジー注入!

という締め切り感も自分を奮い立たせます。
普段より早い時間に起きて、東京駅に向かい新幹線に乗り、
駅弁食べて、珈琲飲んで、そのまま一時間仕事をして、疲れて休憩するのと
駅弁食べて、日本茶飲んで、満腹感のまま睡眠。名古屋を過ぎると何故か目が覚め、
そこからの一時間、チョー集中。

絶対、後者の方が、仕事効率がよいはずです。

仕事をやれる筈だ!

でも、とりあえず休憩ー。
と静岡あたりまで、
グダグダとネットに繋がりづらいスマフォをみているのは勿体ないです。
先ずは寝る。これこそ、新幹線で新大阪までに仕事を済ます最適な方法です。

「次は新大阪ー」

そんなアナウンスでPCを閉じる……。
いつも以上のスピードで仕事を終了。

新大阪のホームを歩く姿。

なんだかカッコイイ!!

「猛スピード、駅名当てゲーム」

新幹線は猛スピードです。
駅を通過した事も気づかないくらいです。
しかしそこでホームに表示されている駅名を見て確認しましょう。
「岐阜羽島かな?」「米原かな?」
これが意外と難しい。
ホームを通過するまで何度かチェックするチャンスがありますが、
分かるまでチャレンジしましょう。
何度かチャレンジすると駅名が読める様になってきます。

駅名を読もうとするだけで動体視力が上がるのです。

答えは、駅を通過したら、車両先頭の電光掲示板を見ましょう。
“ただいま、○○駅を通過しました”
と答えが表示されます。

動体視力のトレーニングも出来ちゃう、駅名確認ゲーム、オススメです。
ただ鉄道好きになってしまうと、次の駅がどこの駅か覚えてしまうもの。
なので、寝起きで最初に通過する駅でこのゲームをするのがオススメです。
一乗車一回のみのゲームにする事でスリリング度もアップ。

「絶対に間違えたくない……」

そのモチベーションで挑んでください。
するとあら不思議。
寝起きなのに、目がパチリ。

オススメです。


「スマホでガイド付き風観光ツアー」

最近のスマートフォンはGPS機能のついたものが多いです。
新幹線移動中に地図アプリを起動させ
車窓から眺める景色と照らし合わせます。
「へぇー、この山が○○山だ」
「この線路は○○線なんだね」

ぼーっと眺めているだけの景色も楽しいですが
スマホを使えば、ガイドさん付きの新幹線ツアーになります。
スマートフォンの充電が充実している場合は是非こちらをお楽しみ下さい。
しかも「スマホ、すげー」と新幹線だけじゃなく現代の技術の感動もハイブリットで味わえる
とても味わい深いガイドさん付きツアーになります。
この時ばかりはスマホを女性の名前で呼んであげましょう。


siriさんが音声でガイドしてくれる日も近い?

***


長距離移動の楽しみ方その2

飛行機編

「祈りを捧げる、これこそ最大の保険」

最近は本当に手軽に、気軽に飛行機に乗る時代になりました。
だからこそ、出発する前に必ず、自分で意識しましょう。


「絶対にこの飛行機は墜落しない」と。

車の運転も慢心が最も事故になりやすい。
それは他の交通機関だって同じ。
あえて、墜落の危険を一度意識する事で
「これだけ意識しているから大丈夫だ」
と逆に安心。
搭乗口を通る前に
一旦足を止め、心で
「事故らない」
と念を押します。

「俺が試合を見たから負けたんだぁ〜」
とよくスポーツを観戦していると
自分がその場にいた、いないで試合結果を左右する
自分神発言を人間は良くします。
突っ込みどころ満載のこの発言ですが
飛行機移動に関しては、それでOKです。

無事に着陸したなら、こう思いましょう。
「俺が祈ったから、墜ちなかった」と。

これは
飛行機移動が楽しくなる為の必須行動です。

機内に入ったら、離陸前にいきなりゲームが行われます。
これはCAの皆さんとの勝負、ゲームになります。
勿論、CAさんの仕事を妨げずに行うゲームです。
この駆け引きこそが飛行機移動を楽しむ方法です。

機内に入ったら、先ず新聞を持ってきてもらいましょう。
そして早速、新聞を読み続けます。


これは
「俺、飛行機怖くないぜ、慣れてるぜ」
アピールです。

この様な作法でCAの方に
「あのお客様は大丈夫だ、任せて大丈夫だ」
と思わせられたら、あなたの勝ちです。
これでCAの方は、他の仕事に専念してもらえます。
CAさんが他の仕事に専念しだしたら
このゲームはあなたの勝ちです。
シートベルトの事や、携帯の電源切りなどで、手間取ってしまい、
「なにかご不明な点がありましたら、いつでもお声かけ下さいね」
と笑顔でCAの方に話しかけられたらあなたの負けです。

離陸前の大事なゲームです。


飛行機なんて怖くないですから!
とクールさをアピールで、デルカンプもビックリ

さて、続いてのゲームに移りましょう。
無事に安定飛行に入ると
ドリンクサービスがやってきます。

ここで
「お前には興味ないよゲーム」
が始まります。

ドリンクを渡された時、CAの方に
気分的には
「どうもありがとう!」
と笑顔を振りまきたい所ですが

自分の笑顔が逆に
「なんか口説かれてる?」
と警戒されかねない。

ここはぐっと我慢。
そっけない対応で
「ん? 私の魅力があの人には通じないの、なんか悔しい、今度こそ!」

と思わせらあなたの勝ちです。
(妄想)

さて、ここからはゲームというか、ごっこに移ります。
名付けて

「ガンジーごっこ」

これは座席の肘掛けを使った遊びです。

自分の肘掛けは左? 右?

複数の座席が横に並んでいる場合
永遠のテーマであるこの肘掛け問題。
もうこの悩みに時間を費やすのは勿体ない。
ここはあえて両肘掛けを使いません。
自分のもも下に両手を入れて、不使用宣言を行います。
宣言の中身はコチラ


「僕は肘掛け使いませんので、
両隣の皆様、どうぞお使い下さい」

無抵抗主義。

まさにガンジー。

逆にお互いが、「使います?」「そちらがどうぞー」
な空気になるのも
レストランで、
「私が出すってー!」「何言ってるの、ここは私が!」
とお会計の取り合いをしているおばちゃん達と同じになってしまう。
精神的に疲労します。

「両肘掛けはすべて差し上げますよ。
わたしは自分が無事に到着さえすれば幸せです」
と自分がガンジーになった気分で尊い気持ちになれます。
そんな気持ちを味わえる貴重なチャンスが
飛行機機内のガンジーごっこ。
長距離移動でしか味わえない楽しみです。


肘掛けは使いませんよ……。
そんなあなたは
「マハトマッ!」と言われる日も近い

一度お試し下さい。

他にも
ドリンクのおかわりを頼む事が出来るのか?

「ドリンクチキンレース」

人生で一回は買ってみたい。車内販売で商品を買う。

「飛行機セレブごっこ」

などで楽しめば、あっという間に目的地に到着です。

みなさま、飛行機に乗られる場合は是非。

***

最後は車移動編となりますが
実はわたくし、
TTRE×ビアンコネロツアーで、10日から全国ツアーを行っています。
そして今回のツアー、基本行程は車移動。
一週間出っぱなしの車移動も予定に組み込まれています。
これこそ長距離移動の真骨頂。

長距離移動車用の楽しみ方は沢山あります。

トークがいつ下ネタになるか計測ゲーム。
ドライバー交代ごとにガソリンを入れ、燃費ドライブ選手権。
サービスエリアでの食事は値段とカロリーを気にしないプロジェクト。
タンブラー持参で旅上手アピール。
カーナビに関係ない質問を投げかけ、答えを楽しむゲーム。
口喧嘩が始まったら、スタンドバイミーの曲をかけるテスト。
無言が5分続いたら、ノラジョーンズの曲をかけるテスト。

上記の様なゲームやテストを
色々と試してみたいと思います。
後編は、「実践!長距離車移動の楽しみ方!」レポートをお届け。

それにしても、長距離移動で駅弁やらサービスエリアやらで
いっぱいご飯を食べそうー!
そんなに食べて、内蔵大丈夫ぅ?
腸やイ、ドウ?

ではでは土屋礼央でした。


車の長距離移動は作曲も楽しい!?