声ヲタ&スーツ萌えに大人気! アカデミズム界の“美中年”姜尚中の魅力

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/26

 相手を鋭く射抜くメガネの向こうの涼しい目元に、ささやくような低音の美声……。アカデミズム界きっての“美中年”といえば、姜尚中の名を挙げる人も多いはず。2008年に発売された『悩む力』は90万部を突破、15日には待望の『続・悩む力』が刊行されたばかりだ。

国際政治の論客だった彼が広く知られるようになったのは、『朝まで生テレビ』への出演がきっかけだろう。怒鳴り声でヒートアップするパネリストのなかで、ただひとり、細く長い指を絡ませて両手を組み、ぼそぼそと、しかし澱みなく語る言葉の有無を言わせぬ静かな迫力。“甘い声で黙らせる”という、番組始まって以来の新たな論法(!?)が生み出された瞬間だった。

このブレイクをきっかけに、それまで専門的な著書が多かったのが一転し、あきらかに女性ファンを意識した表紙の書籍が続々と登場。なかでもAERA Mook『姜流』は「OFFな一日」と題されたDVD付きで、<テレビ番組とは違うくつろいだ表情を満載>という『JUNON』ばりの惹句が躍る事態に。さらにはNHK『日曜美術館』の司会にも抜擢され、長く伸びたスリムな美脚(注・もちろん着衣)を披露し、早朝から名画を背景にした姿に見惚れる視聴者が続出。“立たせてもOK”な一面が引き出された。

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しかし、外見だけがその人気の理由ではない。ほんとうの魅力は、著書にも書かれているように、在日二世として日本に生まれ育ったことの苦悩を通し“考えること”で自ら道を切り拓いてきたたくましさにあるはずだ。政治の思考停止が叫ばれる今だからこそ、彼が説く『悩む力』に突破口を見出す人も多いのではないだろうか。

6月21日には『続・悩む力』発売を記念したサイン会が、東京・紀伊國屋書店(新宿本店)で開かれる。24日には大阪・紀伊國屋書店(梅田本店)で、福岡・ジュンク堂書店(福岡店)でも29日に開催予定(どの会場とも要整理券)。ぜひこの機会に生で、その魅力のヒミツに触れてみてほしい。

■『続・悩む力』刊行記念 姜尚中さんサイン会
<東京>
日時:6月21日(木) 18:30~
場所:東京 紀伊國屋書店 新宿本店 (お問い合わせ:03-3354-5702)
<大阪>
日時:6月24日(日) 14:00~
場所:大阪 紀伊國屋書店 梅田本店 (お問い合わせ:06-6372-5821)
<福岡>
日時:6月29日(金) 18:00~
場所:福岡 ジュンク堂書店 福岡店 (お問い合わせ:092-738-3322)

※すべて要整理券。整理券の配布は、なくなり次第終了。詳細は各書店へお問い合わせください。

(ダ・ヴィンチ電子ナビより)