音楽と漫画、両方の表現を通して。ハイブリッド・ロック・サークル『感傷ベクトル』 田口囁一 さんの本棚

更新日:2012/6/25

感傷ベクトル 田口囁一さん

<感傷ベクトル 田口囁一>
漫画家&ミュージシャン

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ユニット『感傷ベクトル』で漫画の作画だけでなく、ボーカル、ギター、作詞、ピアノなどを担当し、音楽と漫画両方のジャンルを横断しながら作品を発表し続けている。高校時代に落書きではじめたという青春バンド漫画『ReLive』や、ほのぼのパンク漫画『ワンルームシックノーパンツ』などをウェブや同人即売会で発表。また、『ジャンプ・スクエア』にて『僕は友達が少ない+』を発表。また音楽方面でも、8月3日に『シアロラ』がアルバムとしてリリースされる。

インタビュー

――大切にしてることは、ポップさを履き違えないこと。
◆クリエイターになったきっかけ、漫画や音楽制作するようになったきっかけは?
物心ついた頃から一人でなにか作って遊んでいました。最初期のマイブームは牛乳パック工作だったと思います。その次のブームは小学1年生くらいのころで、実家にあった5トラックだけ多重録音の出来る電子ピアノでゲーム音楽もどきを作って遊ぶこと。小学5年生くらいで漫画ブームが訪れて、授業中はひたすら漫画を描いて時間を潰していました。その時々でブームは変われど常になにかしら作り続けていて、そんな生活を続けていたところ今に 至ります。
◆創作活動の中で、心がけていること、大切にしていることは?
最近はお仕事以外での練習時間がなかなか取れないので、なにか作業をする度に課題を明確にしておくように心がけています。前回と同じ作業をするな ら質か速度のどちらかが向上してて欲しいところです。気持ちの上で大切にしてることは、ポップさを履き違えないこと。
◆尊敬しているクリエイター、影響を受けたクリエイターは?
色んな方の影響でマイナーチェンジしていってるので絞るのが難しいですが、漫画を描き始めたきっかけは「魔方陣グルグル」の衛藤ヒロユキ先生でした。作曲の初めは植松伸夫さんのFFサントラからの影響だと思います。バンドはBUMPOF CHICKENから入ってトルネード竜巻でひねくれました。
◆今、夢中になっているもの、気になっているものは?
眠くてもだるくても机に向かえる方法探し。あるいは良く効くエナジードリンクの発掘。
◆これからの夢や目標は?
寝たいときに寝てても生活出来るようになりたい。
◆感傷ベクトルさんは音楽、漫画という二つの領域から活動されておりますが、なぜ二つの表現を同時に行おうと思ったのでしょうか?また、作品制作に至るまでにどのようにしてアイデアを出しているのでしょうか?
自分個人に関して言えば、昔から音楽と漫画が二つとも大きな軸としてあって、どちらか一つを選ぶタイミングを失ったままここまで来てしまったという感じなので、敢えてやろうとしたと言うよりは、自分に出来ること・好きなことを良いバランスで続けようと思ったら勝手にこうなってしまったといった形です。アイディアは、今回の企画に関しては春川とひたすら話ながらやりたいことをピックアップしてまとめていきました。
『シアロア』
『シアロア』
代表作:『シアロア』
優等生と問題児がバンドを組んで歩みだしていくまでの顛末を描いた『ストロボライツ』などをはじめ、青春時代の少年少女を中心に描いた短編連作漫画。同名のアルバムが8月3日にリリースされることも決定しており、漫画と音楽両方の世界観がどのように呼応しあっているのかを確かめながら楽しむこともできる。
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