鼻毛の手入れは欠かさない!? 名将に学ぶ“女子部下”の扱い方

ビジネス

更新日:2012/7/2


 経済再生の不可欠な課題として、女性の活躍を推進していくことを決定した野田政権。先進国のなかでも女性の能力を活かしきれていない国として指摘されてきた日本が、ようやく重い腰を上げた格好だ。しかし、企業の現場では、「女性の部下は扱いづらい」と悩む管理職も多いのでは? そんな人にオススメしたい本が、『女子の〈底力〉の引き出し方 金メダル監督の最強人材育成メソッド』(吉井妙子 フォレスト出版)。

 本書には、なでしこジャパンの佐々木則夫監督やマラソンの小出義雄監督、浅田真央や伊藤みどりを育てたフィギュアスケートの山田満知子コーチといった名将の指導法がズラリ。女性のやる気を引き出す方法を、スポーツライターの吉井妙子がまとめたものだ。

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 たとえば、指示を待つのではなく主体性を持った部下を育てる方法。佐々木監督の場合は、判断材料をいくつも用意した上で「自分で判断すること」をつねに求めているそう。W杯決勝で川澄選手がポジションチェンジを進言し、それを監督が受け入れピンチを逃れたのは有名なエピソードだが、日頃から自立性を養ってきたことの賜物と言えよう。

 また、もっとも困るのが、部下の女性が泣いてしまったとき。小出監督の場合は、「指導している小出が悪いんだから、お前が泣くのは筋違いだぞ」と声をかけるらしい。風邪を引いて大会に出られなくなった選手に対しても、「不注意だ」と叱らず、「せっかく風邪を引かせてもらったんだから」と話し、涙をモチベーションに変えるという。さすがは選手を「先生」と呼んで育てる“褒め殺しの天才”だ。

 しかし、佐々木監督いわく「選手の能力を引き出すという意味では、男も女もやることは変わらないはず」。“女性だから”と特別視しないことが、もっとも大事なのかもしれない。ただし、女性は身だしなみにうるさいため、佐々木監督は鼻毛の手入れを欠かさないそう。まずは清潔感を大切にすることが、第一歩のようだ。

(ダ・ヴィンチ電子ナビより)