自己肯定感の低い子どもの共通点とは? 「失敗したくない」「傷つきたくない」子どもたちの悲鳴/子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば①

出産・子育て

更新日:2020/11/18

「早くしなさい!」「ちゃんとしなさい! 」「勉強しなさい!」子どもに向かって、毎日こんな言葉をかけてはいませんか? 実は、子どもの自己肯定感をつぶす大きな原因になっているかもしれません。親が使う言葉を変えると、子どもの自己肯定感は高まり、学力も伸びるといいます。ためしたら「すぐに効いた」「成績が伸びた」と話題の書籍から、子どもたちの自信を回復させる「魔法のことば」の一部をご紹介します。

子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば
『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』(石田勝紀/集英社)

自己肯定感は、子どもの幸せな将来につながっている

「どうせ」「やっぱりできない」「無理」…自己を限定する言葉
「うざい」「きらい」「むかつく」…相手を拒絶する言葉
「私なんか」…自虐の言葉

 自己肯定感が低い子どもの特徴として、このような「ネガティブな言葉」が、日常会話に出てくるという共通点があります。

 私にはどれもみな「失敗したくない」「傷つきたくない」という子どもたちの嘆きや悲鳴に聞こえます。

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 トライしてもいい結果に結びつかないかもしれない。そんな悲しいダメな自分を見るのはイヤだ、という「自己防衛の言葉たち」です。

 子どもたちは日々、新しいものや人や出来事に出会い、そこで得た知識や感情体験を自分の中に積み重ねていきます。

 自分に自信のある子どもほど失敗を恐れずチャレンジを重ねるので、成功体験も多くなり、たとえ失敗してもそれを「ひとつの経験」として学び、失敗を自分の血肉にしていくことができます。

 反対に自分に自信のない子どもは、失敗を恐れるため、新しい体験の機会を前にしても行動することをためらいます。必然、成功体験が少なくなり、「逃げ癖」がついてしまう。自己肯定感の低い子どもは、自分の可能性を自分で封印してしまうのです。

 また、人間関係で生じた摩擦やトラブルに対しても「自分は否定されている」と過剰に反応するため、心が簡単に折れてしまう傾向があります。そんなもろさも自己肯定感の低い子どもたちの特徴です。

 自己肯定感の高い子どもは、
・「できる」「だいじょうぶ」「やってみたい」「平気」などのポジティブな言葉をよく使う
・自分の意見をきちんと伝えられる
・むやみに傷つかない
・人にも自分にも寛容(やさしい)
・無用のいさかいはしない
などの共通点があります。

 自分を信頼している子どもは、他者のことも、自分をとりまく世界のことも信じているため、協調性が高く、また、物事を肯定的かつ楽観的に捉えることができます。

「逃げ癖」とは逆に「トライ癖」がついているので、どんなことでもやりたがり、前向きに取り込む姿勢もできています。トライ&エラーを繰り返し、チャンスを広げていくのです。

 要するに、自己肯定感の高い子どもはチャレンジ精神に富んでいるので、自分の才能を生かす機会に出会う確率が高く、「人生は楽しい」という前向きな気持ちになりやすいため、おのずと幸福度も高まるのです。

 ひと言で言えば、
「人生をハッピーに生きる術を持っている」のです。

・ハッピーな人生を目指し、楽しい努力を重ねる自己肯定感の高い子ども
・他人や世間に認めてもらうために苦しい努力を続ける自己肯定感の低い子ども

 あなたならわが子に、どちらになってほしいですか?

<第2回に続く>

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