『サザエさん』サザエとマスオはなぜ結婚した? 2人の絆に「グッときた」

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公開日:2020/10/11

サザエさん
『サザエさん』14巻(長谷川町子/朝日新聞出版)

 10月4日放送のアニメ『サザエさん』では、夫婦の“在り方”を説いたシーンが大反響。視聴者からは「グッときた」「世の中の夫婦永遠のテーマ…」などと今一度パートナーとの関係について考えを巡らせる声があがっている。

 話題のエピソードは、作品No.8143「乙女の疑問」。早合点で失敗の多いサザエに対し、いつも落ち着いているマスオ。カツオとワカメは「何で性格が違うのに結婚したんだろう」と不思議がり、「もっと性格が似た人と結婚したほうが楽しそう」と疑問を深めていく。

 そこで、ワカメはマスオに「どうしてサザエと結婚を?」「似た者同士なら夫婦喧嘩もしない」と真剣な表情で尋ねると、マスオは「喧嘩するほど仲が良いとも言うじゃないか」とどこ吹く風…。さすがに納得のいかないワカメが、一旦公園で一人ブランコに揺られていると、そこにカツオの同級生・花沢さんが偶然通りかかる。花沢さんに相談を持ち掛けると、彼女は「性格が合うとか合わないとかはどうでもいいのよ」と豪快に一蹴。

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 続けて、人差し指を“ピン”と立てながら「人を好きになるのは、リ・ク・ツじゃないの」とし、「ワカメちゃんも私ぐらいの大人の女になったらわかるわよ」と先輩風を吹かすのだった。

 また、ワカメは隣に住む老夫婦に同じ質問をぶつける。すると、老夫婦はワカメとカツオの関係性を例に出し、「性格は全く違うけど、カツオのこと嫌いじゃないでしょ? それはカツオにはワカメにはない良いところがあるからですよ」と説明する。ようやく腑に落ちたワカメは帰宅後、サザエにこれを報告すると、サザエも「性格は違うけど、マスオさんと一緒にいて楽しい」とし、「(人それぞれ)違うってことはホントは素敵なことなのよね」と改めて個々の多様性を尊重する考えを明らかにするのだった。

 司法統計によれば、夫婦の離婚原因1位はやはり“性格の不一致”。そんな実情に対し、“顔も性格も人これぞれ違うからこそ良い。理屈抜きで一緒に居たいと思える、それは素敵なことである”と温かいメッセージを送った今回のエピソードに対し、視聴者からは「サザエさんの夫婦喧嘩と性格の話グッときた」「裏のおじいちゃん・おばあちゃん夫婦も、サザエさんもいい事言ってるわ 人それぞれ違うのは当たり前なんだよな」「性格が違うからうまくいくんだよ サザエさんとマスオさんはサイコーの夫婦だよ」「マスオさんとサザエさんは、正直者だしオーバーアクションだし間が抜けてるから似た者夫婦って思った」「世の中の夫婦永遠のテーマ…」などと反響を呼んでいる。

 サザエとマスオ、波平とフネ、全く異なる性格だからこそ上手くいっている部分もあるのかもしれない。