新しい働き方改革!? 日本の企業間で「昼寝」がブームの兆し

ビジネス

公開日:2020/11/16

新しい働き方改革!? 日本の企業間で「昼寝」がブームの兆し

 仕事をする時は1日を通してベストなコンディションで挑みたいものですが、どうしても後半になってくると集中力が落ちがち。そんな中で最近は、生産性向上を狙い「昼寝」を採用する企業が増えているようです。

「昼寝」を導入する企業が拡大中!?

 産経新聞グループの経済情報サイト「SankeiBiz」が、「昼寝」に関する記事を掲載。これによると最近関西の企業では、従業員に「昼寝」を推奨する取り組みが広まっているそうです。取材を受けた早稲田大学の教授・枝川義邦さんは、「昼寝をすることで作業の効率が上がり、残業時間の削減につながったという事例もある。働き方改革の機運が高まる中で、こうした取り組みがさらに広まる可能性がある」とコメント。今後もビジネスの現場において、より「昼寝」が重要視されるかもしれません。

 企業が地域単位で「昼寝」を導入するケースは他にも。以前放送されたラジオ番組「週刊! なるほど! ニッポン」(ニッポン放送)では、福岡市の昼寝推奨プロジェクトを特集していました。「パワーナッププロジェクト」というプロジェクト名で、パワーナップとは15~20分程度の短い昼寝を意味する言葉。このプロジェクトでは、パワーナップを希望する企業に昼寝用のフードつきブランケットなどが配られています。

advertisement

 番組に登場した福岡市・保健福祉局「総務企画部」の川村至さんは、「市のアンケート調査で『睡眠で十分な睡眠が取れている』と答えた方が、特に働き盛りの30代40代の世代では3割程度」と説明。「これは何とかしなければ」と思い、寝具メーカーと協力してプロジェクト発足に至ったそうです。

「昼寝」はサボってると思われる?

 実際に「昼寝」で効率アップを図っている人は少なくない模様。ネット上では「カフェインとかで仕事中の眠気を吹っ飛ばす人もいるけど、短い時間睡眠とった方がずっと効果がある」「数分目をつぶるだけでもだいぶ効率上がるよね」「割とマジで昼寝をするようになってから残業がなくなった」「日本は全ての企業に昼寝タイムを義務づけるべき! 絶対生産性上がる!」といった声が上がっていました。

 しかし一方で、「休憩中でも職場で寝ると『サボってる』って思われそうで寝れない」という人も。確かに日本の企業では、「昼休みでも仕事をする」ことを熱意と捉えるところも少なくありません。そのような職場では、まだまだ「仕事中に寝る」ことのハードルは高い模様。そのため「堂々と寝るための雰囲気作りを会社側がするべき」「なかなか『寝ていいよ』って言われないと、目をつぶっても休まらない」との意見も寄せられています。

 関西企業や福岡市のケースのように、組織的な「昼寝」の導入が広まっていくと良いですね。