特集番外編1 2012年8月号

特集番外編1

更新日:2013/8/7

荒木先生とジョジョは日本の誇りです!!

編集K

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 思い返せばこの「ジョジョの奇妙な冒険」特集、企画が動き始めたのはちょうど1年前のことでした。
 編集長の関口が中心となり、編集Hと僕とでJOJOチームを組織。「ジョジョの奇妙な冒険」25周年記念イヤーに弊誌で大特集を組むべく、集英社さんに「JOJO=JAPAN」と銘打った企画書を持ち込んだのでした。

 これまで「ジョジョの奇妙な冒険」はキャラクターのネーミングや、セリフ回し、擬音などの言語表現に加え、人体の放つ魅力を極限まで誇張したイラストレーションに、西洋カルチャーの影響を見て取る向きが主流だったように思います。
 しかし今回の特集では、「ジョジョ」に対するそうした見方に対して、荒木先生ご自身が新たなパースペクティブを提示されています。

 本特集冒頭。荒木先生と歌舞伎役者・尾上菊之助さんとの対談では、「ジョジョ」の底流にある日本的な要素が次々と明かされます。「ジョジョ」と歌舞伎という、一見異質な表現様式が見せる強い相似。舞台は違えど、“日本を背負って勝負する”お二人の姿からは、日本人が失いかけている“誇り”がビシビシと感じられました。

 尾上さんだけではありません。他にも本特集では、作家、書道家、彫刻家、美術史研究家、お笑い芸人、武闘家、恋愛学者、文学批評家など様々なジャンルの第一人者が、それぞれの立場で「ジョジョの奇妙な冒険」と対峙しています。まさに“JAPANの誇り”を持ったトップランナーが集結したのが、この「JOJO=JAPAN」特集なのです。

 今回、特集を担当するにあたって、何度も作品を読み返してみましたが、本当に「ジョジョの奇妙な冒険」はすごい! 読むたびに、新たな発見があります。そんなマンガってなかなかありません。エンターテインメントの手法がシリーズを通して散りばめられていて、この作品がいかに日本文化で重要な位置を占める作品かということを、改めて理解することができました。

 未読の方もぜひ本特集を入り口に、この日本マンガ界のマスターピース=「ジョジョの奇妙な冒険」を読んでみて下さい!! そうすることで、自分自身が成長できるはずです(未読の方のために、本特集では入門企画も用意しています)。

 ジョジョファンのみなさんには何よりも、この表紙でしょう! 荒木先生、なんて若いんだ! そして弊誌の表紙をマンガ家さんが飾るのは初めてになります! もちろん荒木先生のインタビューはマニア必見!! 荒木先生の“ルーツの一冊”が明かされます。

 大ボリューム・全41ページでお届けする「ジョジョの奇妙な冒険」特集!! 掲載の『ダ・ヴィンチ』8月号は7月6日発売!! ぜひみなさん、買ってください!!