隻眼の少女は何を見るのか? 綾辻行人『Another』へのオマージュ展開催

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/26

『見えざるものを見る~眼帯・隻眼・義眼-… 異能眼を持つ少女、ミサキ・メイ』

恋月姫

ミステリー作家・綾辻行人の著作『Another』のヒロイン、ミサキ・メイをモチーフにした展覧会「『Another』へのオマージュ―眼球と少女たち―」が、8月15日(水)より、東京・渋谷区のBunkamura Galleryにて開催される。

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『Another』のヒロインである眼帯の少女ミサキ・メイは幼少の頃、左目を失ったことから、球体関節人形作家である母の作った青い瞳の義眼を埋め込まれる。
その隠された瞳で「この世ならぬモノを視る」運命を得、実在と非実在のギミックを交えながら学園で起こる怪奇現象の謎をといてゆく、学園ホラーミステリー。
2012年初旬にはテレビアニメ化され、実写映画は8月4日(土)より全国ロードショー公開される。

同展はミサキ・メイをモチーフに、広義の「隻眼」、オッドアイの義眼で捉える「見えざる風景」を主題にした絵画・立体作品による競作展。各分野で活躍する20余名の作家陣により、平面作品から球体関節人形などの立体作品、写真、絵画、イラストレーション等で展覧・販売される。
8月19日(日)には、綾辻行人と人形作家の恋月姫のトークショーも行われる。

さらに、恋月姫氏が映画『アナザー Another』のために制作したビスク製の球体関節人形と、その作品群を映画内のイメージにあわせてインスタレーションする。空間演出は、『球体関節人形展-イノセンス』(東京都現代美術館)の菊地拓史氏。

本格ミステリーにとどまらず、ホラー、幻想文学まで幅広い作風を持つ綾辻氏の独特の世界観が、さまざまなアーティストの手でどのように表現されるのか楽しみだ。

●参加作家
立体:恋月姫、井桁裕子、森馨、三浦悦子、ヒロタサトミ、佐藤珠子、菊地拓史、HIROKO Daisy-D、藤原カクセイ
平面:寺田克也、山本タカト、杉本一文、諏訪敦、七戸優、建石修志、宇野亜喜良、野村直子、トレヴァーブラウン、二階健、小岐須雅之、高田美苗、江津匡士、児嶋都

●展覧会概要
「『Another』へのオマージュ―眼球と少女たち―」
開催期間:2012年8月15日(水)~8月29日(水)
開館時間:10:00~19:30
会場:東京・渋谷区 Bunkamura Gallery
●イベント
日時:8月19日(日)15:00~
綾辻行人×恋月姫・トークショー
※当日10:00より、先着50名に整理券を配布
※トークショー終了後はサイン会も予定。(書籍・物販をご購入の方のみ)
※問い合わせ先:Bunkamura Gallery 03-3477-9174

その他詳細は公式サイトにて
⇒「『Another』へのオマージュ―眼球と少女たち―」特設ページ(Bunkamura Gallery)

■『Another』(上) 綾辻行人 角川書店
■『Another』(下) 綾辻行人 角川書店

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