めくるめく新世界!? 知らない人にこそ読んで欲しい百合・BL作品 ベスト5

BL

更新日:2012/7/12

  最近、百合やボーイズラブ(以下、BL)と呼ばれている作品が人気を博している。
 一体どうして今こうした同性愛作品は盛り上がっているのか?そもそも同性愛作品をどう思うか? このようなテーマで、百合・BLの魅力やおすすめの作品などについてTwitter上で語り合うイベント「Twitter読書会」が6月29日に開催された。

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 賛否両論さまざまな意見が飛び交ったが、このイベントの司会をつとめた“文学少女ゆりいか”(@yuriikaramo)は、「最近の盛り上がりは、直接的ではないが、BLや百合の関係性を匂わせる作品が増えてきたことが大きい。読者の受け取り方も変化してきていて、友情と恋愛を明確に線引きしないというか、個人の想像力で性別を超えたャラクター同士の関係性を楽しむようになったと思う」と話す。

 そこで、自らも百合作品を偏愛するという“ゆりいか”に、Twitter読書会で語られた作品のうち、「知らない人にこそ読んで欲しい百合・BL作品」を5冊ずつ選んでもらった。

 興味はあるけど、何から読めば分からないという人はぜひ参考にしてみてほしい。

★知らない人にこそ読んで欲しい百合作品 ベスト5★

1位 『ゆるゆり』 なもり  [電子書籍はこちら]
百合というものを、とても分かりやすく紹介してくれている作品。しかし、読み進めていけばいくほど、その世界がどれだけ奥深いのかも示してくれる。

2位 『百合男子』 倉田嘘
百合にはまってしまった男子の葛藤をコメディタッチに描いた作品。コミック誌「百合姫」内のネタをふんだんに盛り込みながらも、百合という世界のガイドマップにもなっている。

3位 『女学生手帖 大正・昭和 乙女らいふ』 内田静枝
日本での百合の起源は、大正期の女学生たちが読んでいた雑誌などからその萌芽を見ることができる。川端康成、吉屋信子などといった作家と百合の関わりについて知るところから、ハマっていくのもアリか。

4位 『マリア様がみてる』 今野緒雪 [電子書籍はこちら]
百合というジャンルの代表作ともされている作品。真面目に百合を考えたいという人のためにも目が離せない内容のものとなっているので、ぜひ押さえておきたいシリーズだ。

5位 『乙女ケーキ』 タカハシマコ [電子書籍はこちら]
非常に可愛らしい絵柄だが内容はとてもブラックで毒々しい作品。しかし百合特有の甘酸っぱさもちゃんと残っており、その部分に惹かれたら最後百合世界にハマってしまうだろう。

 

★知らない人にこそ読んで欲しいBL作品 ベスト5★

1位 『同級生』 中村明日美子 [電子書籍はこちら]
男子高校生の日常を描きながら、その中の小さな心の動きや変化に焦点を当てた作品で、昨今のBLがどういうものかを知る上でとても分かりやすい。何よりも著者特有の構図の美しさが魅力。

2位 『ニューヨーク・ニューヨーク』 羅川真里茂
内容的に、BLというよりも、社会や家族の中の問題をいたって真面目に扱っているものだが、BLが現実のどのような構造の元で成立しているのかを考える上で欠かすことのできない作品。

3位 『きのう何食べた?』 よしながふみ
男二人の食生活に焦点を当てたBL作品。何よりその料理描写のリアルさが魅力的で、ほのぼのとした生活の中からBLについて学ぶこともできる。

4位 『バッテリー』 あさのあつこ [電子書籍はこちら]
BL作品ではないが、男二人の友情と親愛の境目とはいったいどこにあるのかを考える上で重要な作品。一体、どこからどこまでがBLなのだろうか…?

5位 『日出処の天子』 山岸凉子
とても初心者向けな作品とは呼べないけれど、人生で忘れがたい作品だと多くの人から言われる傑作の一つ。緻密な描写と衝撃的な物語の設定に惹きこまれてしまった人も多いのでは?


Twitter読書会で話題になった作品を本棚でチェック!


 

Twitter読書会♯6「昨今の同性愛作品はどうなの?」のまとめ