「ネットで知り合った人と会ってはいけない」はもう古い?

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公開日:2021/2/4

「ネットで知り合った人と会ってはいけない」はもう古い?

 以前はネットリテラシーの一環として、「インターネットで知り合った人と実際に会ってはいけない」と主張されることがよくありました。しかし近年ではSNSなどの普及によって、インターネットにおける新たな“常識”が誕生しているようです。

SNSユーザーにとって「本当に怖いこと」

 Twitter上では2017年頃から、「『インターネットで知り合った人と会ってはいけません』って言うけど、実際は『リアルの知り合いとインターネットで会ってはいけません』じゃないの」といった内容の投稿が度々話題を呼んでいます。

 SNSのアカウントでは普段言えないことを吐き出したり、友人や職場の人間には知られたくないことを呟くもの。多くの人が知り合いにアカウントを見られるのを恐れているようで、「Twitterは友人にも家族にも見られたくない」「もし身近な人にネット人格を知られたら友達どころか仕事もなくしそう」「あんまり仲良くない人に見られたら大変なことになる。普段の性格とネットでの性格がかけ離れてるから」といった反響があふれかえっていました。

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 実際にアカウントを知られて嫌な目に合った人も多いようで、ネット上では「Twitterを始めた頃に身バレして、学校で色々言われて地獄だった」「たまたま仕事の愚痴を呟いてたら当時の同僚にバレてボロクソ言われたなあ」といった体験談が上がっています。

 逆にインターネットで知り合った人と“オフ”で会うことについては、あまり抵抗感が抱かれていない様子。「いま仲が良い友達はほとんどインターネットで知り合ってる」「プライベートなところまでさらけ出してるから、Twitterでやり取りしてる人の方が落ち着く」など、仲良くなるハードルが低いという意見も見られました。

「マッチングアプリ」によって意識が変わった?

 インターネットを通じた出会いが一般化した理由の1つとして、「マッチングアプリ」の流行を挙げられるかもしれません。

 株式会社ネオマーケティングと立教大学経営学部の「eビジネス&マーケティング」を受講した学生は、2018年に「マッチングアプリに関する調査」を共同で実施。全国の20~39歳の未婚男女を対象として、マッチングアプリに関するさまざまなアンケートを行いました。

 同リサーチでは「現在恋人が欲しいと思っている」と回答した人を対象に、マッチングアプリの認知・利用状況を調査。すると全体の21.5%が「利用している・利用したことがある」と答えていて、20代女性に関しては27.5%と最多となる利用率を記録しています。

 ただしマッチングアプリの使用に関して抵抗感がある人も少なくないようで、「安全面からみて、あなたはマッチングアプリを利用していること/利用することに抵抗感はありますか」という質問では、全体の34.2%が「とても抵抗がある」と回答していました。

 素性を詳しく知らない相手と会うことにはリスクが伴っているもの。もしネット上の知り合いと初めて会う際には、十分に注意することをおすすめします。