内村航平、金メダルの裏に『ONE PIECE』

スポーツ

2012/8/3

 体操男子の個人総合で待望の金メダルを獲得し、ようやく内村航平に“ドヤ笑顔”が戻った。すったもんだの判定の末、銀メダルとなった団体総合の試合後には「メダルは取れたけど後味の悪いチーム戦だった。4位も2位も変わらない」と暗い表情で語る落ち込みぶりだったが、その悔しさをバネに立て直したのは見事としかいいようがない。

 報道によれば、内村は団体の結果に「個人で負けるより5倍悔しい」と話し、とにかく「仲間との金メダルにこだわってきた」という。五輪前に行われた『Number』のインタビューでも、「金メダルは一つだけだよと言われたら、迷わず団体を選びます」と断言。それほどまでに、“みんなでの勝利”に懸けてきたのだ。自分の名声よりも、仲間との勝利をどこまでも希求する姿勢……まるで、大人気マンガ『ONE PIECE』のルフィのようだ。

 実際、内村とルフィには共通点があると指摘する本がある。今年6月に発売された『少年ジャンプ勝利学』だ。内村は『ONE PIECE』が大好きらしく、この本のなかでも本人が「少年ジャンプは毎週欠かさず読んでいます」と答えている。強い“ONE PIECE愛”と、個人よりも団体での金メダルにこだわる姿。そんな内村に、著者はルフィの姿をダブらせる。

 「体操日本の先頭に立って世界の強豪と戦いながら、ロンドン五輪では個人総合の金メダルだけでなく、男子団体の金メダル獲得を狙う内村選手。仲間の先頭に立って、海軍本部の精鋭や、四皇や七武海を頂点とする海賊と戦い続け、海賊の頂点である海賊王を目指しているルフィ。この二人に共通するのが、「みんなの先頭に立つ」という姿勢をキープしていることだろう」

 チームワークによって勝利を手にする。みんなで、喜びを分かち合う。そのことが、内村いわく「かなりHAPPYになっちゃいます!」ということだったらしい。まさにルフィ精神あふれる言葉だ。

 前出の『Number』でも、「個人の優勝は一人の喜びに過ぎないけど、団体の金メダルは皆で喜べる。だから団体がいいんです」と、その熱い思いを打ち明けていた内村。その願いは叶わなかったが、内村の金メダルがチームメイトを触発したことは間違いないはず。5日(日)に行われる種目別では、田中兄弟をはじめとする仲間たちの頑張りにも期待したい。