橋本愛はなぜ包帯が似合うのか?

芸能

2012/8/4

 8月4日に映画が公開される『Another』(綾辻行人/角川書店)で、主人公の女子高生・見崎鳴(みさきめい)役を演じる橋本愛。黒髪ぱっつん前髪のおかっぱヘアに、白い眼帯――それが、橋本愛が持つ雰囲気とハマりすぎて、公開前から「萌える!」との声が続出している。しかし、この眼帯や包帯といった衛生医療品を身に付けた“包帯少女”というジャンルは、実は昔から愛でられてきたものなのだ。

 近年、包帯少女の火付け役となったのは、ご存じ『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイだろう。零号機起動実験の際に暴走した零号機によって負傷した綾波の初登場シーンは、全身包帯姿だった。そのインパクトや、真っ白い包帯にうっすら滲む赤い血。痛々しくて儚げな姿なのに、一切弱音を吐かない。そんなギャップや彼女の不思議なキャラのおかげで、一躍、包帯少女はブームに。『さよなら絶望先生』(久米田康治/講談社)の小節あびるや『めだかボックス』(暁月あきら、西尾維新/集英社)の名瀬夭歌、『一騎当千』(塩崎雄二/ワニブックス)の呂蒙子明に『ローゼンメイデン』(PEACH-PIT/集英社)の薔薇水晶などの“包帯フォロワー”を生んだ。では、綾波の包帯イメージはどこから生まれたのか? エヴァのキャラクターデザインを担当した貞本義行は、大槻ケンヂが作詞した筋肉少女隊の『何処へでも行ける切手』に出てくる「包帯で真っ白な少女」という歌詞にインスパイアされたと語っている。

 そしてそこからさかのぼると、大槻ケンヂが影響を受けた作家として挙げている寺山修司の作品にも、包帯は重要なキーワードとして登場。さらに、澁澤龍彦谷崎潤一郎夢野久作といった作家群の作品にも、包帯少女(あるいは包帯美女)はあらわれる。耽美的かつ幻想的な作風から登場した包帯少女は、コスプレで包帯を巻くゴスロリたちの源流ともいえよう。

 そんな眼帯や包帯が、いま3次元で最も似合う少女。それが橋本愛だ。
『告白』(湊 かなえ/双葉社)での学級委員長のイメージからかクールな役どころが多く、ミステリアスな印象が強い。華奢で危うげな彼女の場合、単なる美少女とは違って、笑顔より“ちょっと怖いくらいの真顔”にこそ惹きつけられる魅力がある。そこに“守ってあげたい欲”を掻き立てる包帯や眼帯がドッキングしたら……似合わない理由が見つからない。

 さらに橋本は、映画化が決まった『さよならドビュッシー』(中山七里/宝島社)では、全身にやけどを負ったピアニストを志す少女の役を演じるという。ついに全身包帯まで到達! いまから期待が抑えられそうにない!?