世界を敵に回しても友達を守る そんな二人の関係性に憧れますね

芸能

2012/8/6

 「私、いま青春キラキラ系の小説にハマっているんですよ!」と目を輝かせながら話す宮﨑さん。
「中でも石田衣良さんの作品は大好き。学校の図書館でこの本を見つけた時も、すぐに借りて読みました。表紙の絵とタイトルも印象的で素敵ですよね」

 発達障害を持つカンタと頭脳明晰な耀司の友情を描いた物語。兄弟同然に育った二人は、いつも寄り添うように生きてきた。
「二人ともカンタのお母さんの遺言を守り、どんな時でも互いを支え続けるんです。そこに美少女の同級生が加わるんだけど、決して恋愛関係にはならない(笑)。あくまで友情を軸にしているから、最後まで心地よく読めるんです。読み終わった後も、ずっと彼らの友情を見ていたいという気持ちになりました」

 性格も行動もまるで違う二人。しかし、「カンタには数字に強いという能力があって、互いに足りないものを補いあっている。そういう関係性にも憧れますよね」と、宮﨑さん。
「二人は心の底から、“世界を敵に回しても君のために生きる”と思い続けているんです。その後、二人が社会の中で批判される状況に追い込まれても、そこだけは絶対にブレない。自分と重ね合わせてみて、ここまで誰かを信じ続けることってできるかなと考えさせられましたね」

 彼らほどではないにしろ、多感な10代をともに過ごしてきた友達はかけがえのない存在となる。彼女も、「分かります! 中高生の友達は宝物ですから」。
「でも私、今また高校生を体験してるんですよ(笑)。ドラマの役の話ですけど、もう一度あの雰囲気を味わえてることがうれしくって。本当の学校のように現場を満喫しています!」

 彼女が出演しているのは『GTO』。98年に放送された人気作のリメイクで、破天荒かつ人情味あふれる教師・鬼塚の言動が今シリーズでも好評を得ている。
「小学校の時の先生がこのドラマに憧れて教師になった方だったんです。今思えば、確かにちょっと熱血漢な先生でした(笑)。でも、そうやって誰かの人生を変えるほどのドラマに、今、こうして自分が出ていると思うと、不思議な感じがしますね」

 今作で彼女が演じるのは、歌手に憧れている少女だ。
「私もオーディションを受けて人生が大きく変わったので、共感できる部分がたくさんあります。それに、応援してくれる友達が大勢いるところも同じ。ついでに言うと、マイペースで空気があまり読めないところも彼女に似てるかな(笑)。でも、彼女はみんなの言葉に励まされながら前に進んでいくので、私も彼女と一緒にこのドラマで頑張って成長していきたいですね」

■宮﨑香蓮さんが選んだ1冊
『カンタ』 石田衣良 文藝春秋 1650円
発達障害を抱えたカンタと、頭脳もスポーツも万能で教師からも一目置かれていた耀司。幼い頃から兄弟のように生活をともにしてきた二人は、大人になり起業するも、マネーゲームに巻き込まれ、窮地に追いやられる。自らを犠牲にしても、親友を守るために人生をささげようとする二人の男の友情を描いた青春小説。

取材・文=倉田モトキ
(ダ・ヴィンチ9月号「あの人と本の話」より)